2025.02.15

小野正之助(山梨学院大)がメインイベント、高谷大地(自衛隊)はセミファイナル…2.26「FloWrestling Night In America」(米国・アイオワ州)

 米国のレスリング専門サイト「FloWrestling」が2月26日(水)にアイオワ州コーラルビルで開催する「FloWrestling Night In America」の全試合カードが発表され、昨年のパリ・オリンピック男子フリースタイル57kg級銀メダルのスペンサー・リー(米国)と世界選手権・男子フリースタイル61kg級金メダルの小野正之助(山梨学院大)の対戦がメーンイベントとして行われることが確定した。

 セミファイナルは、パリ・オリンピック男子フリースタイル74kg級銀メダルの高谷大地(自衛隊)と、今月初めの「ザグレブ・オープン」(クロアチア)で同級2位のデービッド・カー(米国)。全13試合が行われ、日本の2選手が最後を締めることになった。

▲米国でのプロのレスリング大会で、メーンを務める小野正之助(山梨学院大)と高谷大地(自衛隊)=撮影・保高幸子

 米国では、プロレスではない「プロのレスリング大会」が行われており、この大会もそのひとつ。特等席(77ドル=約1万1,754円)の305席は、すでに約250席が売れており、マットサイド席(50ドル=約7,633円)の392席は、約370席が売れている。全体として8割近くが売れており、満員になることが予想される。

近年で最も期待されているシニアレベルの一戦

 小野は昨年のU20世界選手権とシニアの世界選手権の61kg級を制覇。後者では2021年東京オリンピック57kg級優勝のザウール・ウグエフ(AIN=ロシア)を10-2で破り、準決勝で2023年61kg級世界王者のビタリ・アルジャウ(米国)をテクニカルスペリオリティで破ったことが、米国でも大きく評価されている。

 FloWrestling は「小野は誰にも止められない存在に見え、驚異的なスピードとパワーであらゆる体勢から得点できるダイナミックな攻撃力を見せた」と評価している。

 一方のリーは、パリ・オリンピックの決勝でこそ樋口黎(ミキハウス)に敗れたが、それまでに21連勝をマーク。今年に入ってからは、1月の「アンリ・デグラナ国際大会」(フランス)と「ザグレブ・オープン」で優勝。FloWrestling は「米国の57kg級で現在最高のレスラーであり、今後何年間もシニアレベルで世界タイトルに挑める選手」と評している。

 同サイトは、「リーは世界でもトップクラスのパーテール(グラウンド)攻撃力を持っており、一度優位に立てば、どんな試合でもすぐに終わらせることができる」と評する一方、小野も「同様に強力なパーテール攻撃力を持ち、リーにとってはこれまでにない試練となるだろう」と予想。試合の結果がどうであれ、「近年で最も期待されているシニアレベルの一戦」としている。

 試合は26日(水)の午後7時(日本時間=27日午前10時)開始。ネット中継は有料《クリック》

▲今年の世界選手権の男子フリースタイル57kg級の優勝候補の筆頭になるであろう、スペンサー・リー(米国)=撮影・保高幸子