2月14日(金)~16日(日)にブルガリア・ソフィアで行われるU23の「ペトコ・シラコフ-イワン・イリエフ国際大会」に出場する学生選抜チームが2月11日、羽田空港発のルフトハンザ航空で出発した。日本チームとして今年初の海外遠征。
日程の関係でシニアではなくU23の大会への出場となったが、馬渕賢司チームリーダー(全日本学生連盟強化委員長)は「ハイレベルのシニアの大会で、1回戦、2回戦であっさり負ける可能性のある遠征より、試合数を多くこなせるメリットもある。優勝できる実力のある選手もいる」と期待。
国際大会では、「場外際の攻防や、フリースタイルでもグレコローマン的な動きを体験し、グレコローマンではグラウンド攻防の壁を感じると思う。外国選手特有の強さを経験し、今後につなげてほしい」と言う。結果を出すことを望むレベルの選手もいるが、そうした選手を含めて「次につながる内容でなければ遠征の意味がない」と、内容の充実を期待した。
昨年の山梨学院大の団体戦二冠制覇に貢献した男子フリースタイル70kg級の森田魁人は、2023年のU23世界選手権以来の国際大会。同大学の4年生で卒業後も競技を続けるのは森田一人で、昨年12月の全日本選手権後の練習は同期生がいなくなり、大変な面もあったようだが、「卒業前の最後の国際大会。頑張りたい」と気合を入れる。
前回の国際大会は61kg級での出場であり、70kg級は初めて。段階を踏むという意味では「U23の大会でよかった」と感じることもあり、「優勝を目指して頑張りたい」と言う。
男子グレコローマン67kg級の丸山千恵蔵(日体大)は、2023年U23世界選手権63kg級3位に続く国際大会で、67kg級としては初。懸案だった卒業後の練習環境も確保でき、「新しいスタートでの大会として頑張りたい。次につながる大会にしたい」と話す。
67kg級での初の国際大会といっても、アップしてから1年以上が経ち、日体大ではパリ・オリンピック代表の曽我部京太郎(ALSOK)やアジア大会王者の遠藤功章(東和エンジニアリング)の世界トップ級の選手と練習を重ねてきた。“いつも通り”という感覚のようで、「特別な気持ちは何もないです」と言う。シニアの大会で闘いたかった、という気持ちもあったが、「ステップアップとして、この大会はしっかりと勝ちたい」と優勝を誓った。
女子は4選手の参加。50kg級の米原実穂(至学館大)は、2023年3月の学生選抜チームの遠征(ダン・コロフ-ニコラ・ペトロフ国際大会=ブルガリア)以来、約2年ぶり2回目の国際大会。そのときは、6選手がメダルを取った中、負傷で途中棄権した一人を除いて自分だけがメダルに手が届かなかった。あの悔しさは忘れない。雪辱を誓うとともに、「女子の4選手、全員が金メダルを取って帰って来たい」と話す。
前回は投げを受けての黒星。「日本選手は投げてくる選手が少ない。外国選手は投げてくることを念頭において闘います」と話した。
2月14日(金)男子フリースタイル- 61・70・79・ 92kg級/男子グレコローマン55・63・72・82kg級
女子55・59・65・ 72kg級
15日(土)男子フリースタイル 57・ 65・ 74・ 86g級/男子グレコローマン77・ 87・ 97・ 130級
女子57・ 62・ 68・ 76 kg
16日(日)男子フリースタイル97・ 125g級/男子グレコローマン60・ 67 kg級
女子50・ 53 kg
【チームリーダー】馬渕賢司(全日本学生連盟強化委員長)、【コーチ】松田健悟(青山学院大コーチ)
【帯同審判員】角田貴志(滋賀県レスリング協会)
【男子フリースタイル】
▼61kg級 向田旭登(専 大)
▼65kg級 上村律心(専 大)
▼70kg級 森田魁人(山梨学院大)
▼79kg級 ガレダギ敬一(早 大)
▼86kg級 本橋知大(拓 大)
▼92kg級 増田大将(山梨学院大)
▼97kg級 吉田アラシ(日 大)
【男子グレコローマン】
▼60kg級 森 靖仁(日体大)
▼63kg級 中村真翔(育英大)
▼67kg級 丸山千恵蔵(日体大)
▼72kg級 菊田 創(青山学院大)
▼77kg級 友寄汰志(日体大)
▼82kg級 掛川零恩(早 大)
▼87kg級 磯江大成(日体大)
【女子】
▼50kg級 米原実穂(至学館大)
▼53kg級 岡田愛生(東洋大)
▼55kg級 中村成実(法 大)
▼65kg級 北出桃子(至学館大)