2025.02.08

女子唯一のオリンピック5度出場、マリア・スタドニク(アゼルバイジャン)が現役引退

 女子で唯一オリンピック5度連続出場を果たした50kg級のマリア・スタドニク(アゼルバイジャン=36歳)が2月3日、バクーでのイベントで選手生活からの引退を表明。自身のインスタグラムでも明らかにし、世界レスリング連盟(UWW)も2月4日、ホームページで報じた。

 インスタグラムでは、イベントに訪れた観客の前でレスリングシューズを脱ぐシーンが映し出されている。「私は女子レスリングの歴史に名を残しました。私と一緒にこの物語を作り上げてくれた皆さんに感謝します。私の人生のこのページを閉じ、新たな歴史を残すときです」とコメントした。

 アゼルバイジャン女子チームの暫定監督に就任し、後進の指導にあたるという。

▲2019年世界選手権(カザフスタン)で2度目の優勝を成し遂げたマリア・スタドニク(アゼルバイジャン)

▲パリ・オリンピック2回戦。判定に納得がいかず座り込むものの、チャレンジでも判定は変わらず

 同選手は17歳の2003年欧州カデット(現U17)選手権に、ウクライナの選手として出場して優勝。2005年に世界ジュニア(現U20)選手権で勝ったあと、女子選手がいなかったアゼルバイジャンに国籍を変えた。2008年北京大会から2024年パリ大会まで5度のオリンピックに出場。北京大会から順に「銅、銀、銀、銅」のメダルを獲得。女子初の5度目の出場となったパリ大会で5個目のメダルを目指したが、2回戦でオトゴンジャルガル・ドルゴルジャフ(モンゴル)に敗れ、敗者復活戦に回れずメダル獲得はならなかった。

 世界選手権では、2009年と2019年の優勝を含めて6個のメダルを獲得。2010年に第一子を出産し、当時は珍しかった“ママさん選手”の世界トップ選手として注目を浴びた。他に、欧州選手権10回優勝、欧州大会2度優勝。

 夫は2008年北京オリンピック・男子フリースタイル66kg級銀メダルのアンドレイ・スタドニク(ウクライナ)

 
 
 
 
 
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