オリンピック専門サイト「Inside the games」やイランのメディアが報じたところによると、イランの国内オリンピック委員会(NOC)は、予算上の都合で今年8月6~15日にサウジアラビアで予定されている第6回イスラム諸国連合競技大会への不参加を決め、来年のアジア大会(名古屋市)に重点を置くことを明らかにした。
イランのスポーツ界も財政難の事情が推測されるが、マスード・ペゼシュキアン大統領は、スポーツ青年相からの要請を受け、当局に対して参加するための予算を割り当てるよう指示した。
NOCのサイード・アミール・ホセイニ元事務局長は「(不参加の)決定は、イスラム諸国との協力を強化するという政府の方針に反している」とコメントし、強烈に反対している。国からの予算が認められれば、不参加の方針が覆る可能性は十分にある。
同大会は、イスラム教徒の友情を強め、イスラムの価値観を強化するため、2005年にサウジアラビアでスタート。
2017年大会(アゼルバイジャン)から採用されたレスリングでは、イランのほか、アゼルバイジャン、ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、バーレーンなどが参加。2016年リオデジャネイロ・オリンピック王者のハッサン・ヤズダニチャラティ(イラン)らの強豪選手も数多く参加している。女子も実施されている。
イスラム協力機構に加盟する57ヶ国に参加資格があり、その国の選手ならイスラム教徒でなくとも参加できる。