2025.02.04

全日本合宿へ参加したパリ・オリンピック代表インタビュー(2)

 1月30日の全日本チーム合宿で、参加したパリ・オリンピック代表選手が報道陣のインタビューに応じた。53kg級の藤波朱理(日体大)と57kg級の櫻井つぐみ(育英大助手)のインタビューは下記の通り。(元木咲良、尾﨑野乃香、鏡優翔のインタビュー → クリック

▲報道陣のインタビューに応じた(左から)藤波朱理、櫻井つぐみ


--新体制になって第1弾の全日本合宿ですが、感想からお願いします。

藤波 パリ・オリンピックが過去のものとなり、ロサンゼルスへ向けて新たな闘いが始まった、ということを感じました。

櫻井 日本レスリング界が一丸となっていることを感じました。パリで結果を残しましたが、レスリングを知ってもらうためには、ここからが大事だと思います。チームとして頑張る思いがありました。

--明るい雰囲気の中での練習と感じました。

藤波 年明けでもあるし、私はフレッシュな気持ちで挑めています。新しい体制となり、一丸となってやっている、という感じです。メディアの方の力を借りながら、レスリングがもっと有名になって、もっと多くの人に応援してもらえるようになったらいいと思います。

櫻井 けっこうバチバチという練習が行われています。盛り上がっている練習なので、だれもが頑張ろう、という気持ちになっていると思います。試合では闘う相手であっても、練習では一緒に頑張る、という雰囲気がいい練習ですね。

--ナショナルチームのコーチに2人の女性コーチが新たに加わりましたが、それについてはいかがでしょうか?

藤波 自分が小さいときから世界で活躍していた選手が、コーチとして全日本チームに入ってくれるのは、すごく心強いです。同じ女性で、話しやすい存在の方が入ってくれたのは助かります。

櫻井 私は女性コーチに習った経験がないんです。所属を関係なしに指導してくださるので、とてもいいことだと思います。

▲藤波俊一コーチの前で激しい練習を展開する藤波朱理

--所属での練習に比べて、自分自身の成長という点で全日本合宿はどんな意味を持ちますか?

藤波 所属でふだんやっている練習を試すのが全日本合宿で、できなかったことを所属に戻ってやり直す、という意識を持っています。(スパーリングでの)勝ち負けも大事ですけど、それ以上に課題を見つけたい、という思いで全日本合宿に臨んでいます。

櫻井 試合で闘っている選手とこうして練習するのは、とても緊張感があります。練習なので、やってみたい技、挑んでみたい技を試しています。試合ではないこういう機会があるので、お互いに進化していけると思います。

--井上強化本部長が「満足したら衰退」と言っていましたが、その言葉を受けて、世界一になったお2人に今の気持ちをお聞きしたい。

藤波 その通りだと思っています。日々進化していくことが、勝利につながります。パリでは最高と言える結果で、これをきっかけにレスリングをもっと盛り上げ、世界で一番強い国になればいいな、と思います。

櫻井 オリンピックで優勝した、という事実はありますが、自分の人生はそれで満足して終わりたくない、という気持ちがあります。これからの人生の方が長いので、満足せずにやっていく、という意味で同じ気持ちです。

▲「これからの人生の方が長い。満足しない」と話す櫻井つぐみ