米国レスリング協会ほかの報道によると、3日間6セッションでのべ10万人もの観客を集めるレスリングの全米大学(NCAA)選手権に女子の採用が決定。2026年3月の第91回大会から実施されることになった。
米国では昨年度(2023~24年度)、76大学で女子を実施。今年度は新たに17大学が加わって競技人口は約1200
人。NCAA選手権への正式加入により、さらに発展することが予想される。
昨年のパリ・オリンピック76kg級銀メダリストでアイオワ大学のケネディ・ブレーデスは「これは女子レスリング、そして女子スポーツ全般にとって非常に大きな意味があります。米国では大学スポーツが非常に盛んです。この決定は、女子レスリングがどれだけ成長しているかを示しています。私は幼い頃から NCAA のチャンピオンになることを夢見ていました。私を含め、多くの女子選手の夢を叶えることになるでしょう」と喜びを表した。
米国レスリング協会のリッチ・ベンダー・エグゼクティブ ディレクターは「女子を NCAA 選手権に加える歴史的な決定を下した NCAA に敬意を表します。この夢を実現するために懸命に努力してきたレスリングと大学スポーツ界の関係者全員にお祝いを申し上げます」と歓迎した。
米国大学スポーツ界は男女平等の実現のため、男子のみが行われていた競技での女子の参加を促進。1994年に新興スポーツプログラムが設立されて以来、ボート(1996年)、アイスホッケー(2000年)、水球(2000年)、ボウリング(2003年)、ビーチバレー(2015年)がNCAA選手権の競技として採用され、レスリングは6競技目。現在もアクロバット、タンブリング、馬術、ラグビー、スタント、トライアスロンがNCAAの競技入りを目指している。