昨年のパリ・オリンピックで“喜悲”を味わった同国女子50kg級のビネシュ・フォガト(30)が1月15日、自身のインスタグラムで、オリンピック後、初めてマット上で練習したことを報告した。これが現役復帰を意味するかどうかは言及されていない。
同選手はオリンピックの1回戦で須﨑優衣(キッツ)に逆転勝ちし、その後も勝ち進んで決勝進出を決め、オリンピック決勝に進出した初のインド女子選手となった。しかし、翌朝の計量で100グラムが落ちずに計量失格。規定で2位にもなれず、順位なしの結果となった。
スポーツ仲裁裁判所(CAS)に銀メダルの権利を主張して提訴したが却下され、インド・レスリングの歴史に快挙を刻むことはできなかった。
オリンピック後、地元メディアに「女性は体脂肪率の関係で、最高の体力のときでも1日で3kg以上減量することはできません。体を維持するため水分が必要だからです(注=本人談であり、医学的な見解は不明)。女子選手はだれもが2日目の減量を心配しています。選手村では、さまざまな競技の選手、少なくとも50人が私を抱きしめ、『これは間違っているルールだ』と言ってくれました」と話した。
その後、ハリヤナ州議会選挙でジュラナ選挙区の州議会議員に当選。パリ・オリンピック前にはインド協会の会長のセクハラ疑惑に対して選手として闘っていたが、今後は「政治家として闘う」と宣言していた。
この投稿をInstagramで見る