2024.11.01

【2024年世界選手権・特集】出場選手の声(第3日/女子)

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 

(2024年10月30日、アルバニア・ティラナ / 取材・撮影=保高幸子)


 ■55kg級優勝・清岡もえ(育英大)「楽しかったです。やるべきことをやってきたので、いつも通りの力を出せれば勝てる、という自信を持って挑むことができた大会でした。練習相手として参加した世界選手権などの大会は、もっと大きな会場でした。それに比べると会場がこじんまりしていたので、緊張感もなく試合に挑めました。日本の女子は国内で勝つことが難しい。ロサンゼルス・オリンピック出場が目標なので、まず国内で行われるアジア大会(2026年・名古屋)に出場できるように勝ち抜き、そこで優勝できるように頑張りたい」


 ■59kg級優勝・金城梨紗子(サントリー)「(表彰式で泣いていたが)久しぶりすぎて涙が出てしまいました。オリンピック・イヤーの世界選手権で、オリンピック出場選手はいないなどレベル的には何であれ、世界チャンピオン(の称号)がほしかった。将来、娘が大きくなったときに、そのことを伝えたいと思いました。決勝は、審判に助けられたと思える部分はあったのですが、それを含めて自分のための大会だったのかな、と思っています。

 決勝の相手(モンゴルのチェレンチメド・スヘー=日本への留学経験あり)は同期生で、友達の一人なんです。子供もいて、ママ対決で負けたくないな、と思いました。57kg級時代に闘ったことがあり、そのときは勝ったのですが、その後62kg級へ上げ、そこから落としてきた選手ので、重さは感じました。自分もそうだと思いますが、母になった人間は強いんだな、とも感じました。12月の全日本選手権は、娘がサンタさんのことを知ってクリスマスをゆっくり過ごそうかなと思いますので、今年は休もうかと思っています。練習は続けます。レスリングが好きなので、好きでなければ子供を産んでまで戻ってこないですね」


 ■72kg級優勝・石井亜海(育英大)「(決勝は一度リードされたが)72kg級なので、相手が重いことを言い訳にしようかな、と思っています(笑)。重い相手なので技術を工夫しないとならないところはありました。臨機応変に対応できたのが勝因かな、と思います。(先週のU23世界選手権も今大会もメダルのみでベルトは授与されない大会で)次はベルトを取りに行きたい。来年の世界選手権の予選となる全日本選手権から、ひとつずつ目の前の目標をクリアしていければいいと思います」


 ■65kg級3位・森川美和(ALSOK)「世界チャンピオンになるために練習してきたので、悔しい気持ちでいっぱいです。いいところもあったけど、悪いところもたくさんあり、反省することが多い大会でした。次は必ず世界チャンピオンになれるよう頑張りたい。当面の階級はコーチとも相談しますが、最終的にはオリンピックが目標。それに向かって1から頑張らないといけない大会でした。悔しかったけど、次につなげられればいいと思います」