※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
オリンピックにおける男女同数を目指すため2028年ロサンゼルス・オリンピックで女子ビーチ採用の動きがあり、米国レスリング協会のホームページでも国際オリンピック委員会(IOC)と交渉していることを報じたが、同協会のゲーリー・アボット・コミュケーションズ・ディレクターは、本ホームページの問い合わせに対し、「その可能性はなくなった」と回答した。
同協会は、開催地が選ぶ追加競技への採用も目指していたそうだが、野球&ソフトボール、フラッグフットボール、クリケット、ラクロス、スカッシュの5競技が決まった。現段階で女子ビーチの実施の計画はなく、同ディレクターは「2032年ブリスベン大会で採用を目指すことになる」とコメントした。
わずかな可能性があるとすれば、IOCが男女同選手数を原則としていること。今年のパリ大会では、レスリングとサッカーで男子選手数が女子選手数より多く、アーティスティックスイミングと新体操が“女子の領域”を守ったことで史上初の男女同選手数が実現した。2028年もこの“バーター契約”が実現するか。パリ大会のレスリングの女子の比率は33%で、実施された競技の中で一番低い。IOCがこの状況にどう対応するかが注目される。
パリ大会の最終実施種目と選手数が決まったのが、2020年12月のIOC理事会。したがって、今年中に行われる理事会で、2028年ロサンゼルス大会の実施種目と選手数が決まるものと思われる。