※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
2024年インターハイ(8月1~4日、佐賀・嬉野市中央体育館)の個人対抗戦・男子は8月3日(土)~4日(日)に行われる。
125kg級の藤田宝星(埼玉・花咲徳栄)が同級での連覇に挑み、55kg級に出場する赤木烈王(兵庫・猪名川)が2階級にわたる連覇を目指す。シニアのアジア選手権を制した80kg級の吉田泰造(香川・高松北)が世界トップレベルの実力を見せられるか。見どころをさぐった。《大会要項》 《ネット中継》
※エントリーによる予想であり、大会直前の負傷等については勘案していません。
8月3日(土) 午前9時30分 1回戦~3回戦
4日(日) 午前9時30分 準々決勝~決勝(午後1時30分=表彰式予定)
51kg | 55kg | 60kg | 65kg |
71kg | 80kg | 92kg | 125kg |
【51kg級】
全国高校選抜大会チャンピオン(赤木烈王=兵庫・猪名川)は55kg級へ階級アップ。2位と3位の一人もこの階級には出場せず、もう一人の3位の大井喜一(千葉・日体大柏)が第1シードの位置にいる。JOCジュニアオリンピック(JOC杯)はU17グレコローマン51kg級で優勝した。
大井のブロックにいる昨年の中学二冠王者(全国中学生選手権、全国中学選抜U15選手権)の古澤大和(大阪・大体大浪商)がどこまでやるか。昨年のU17世界選手権48kg級2位の選手。全国U15中学選抜選手権48kg級の横田大和(佐賀・鳥栖工)もこのブロック。
反対ブロックにも1年生の強豪がそろう。JOC杯U17-48kg級優勝の前田悠樹(東京・自由ヶ丘学園)が決勝進出候補の最右翼か。桑原廷佳(佐賀・鳥栖工)も昨年の中学二冠王者。1年生同士で激しく争うか。
【55kg級】
昨年51kg級で高校三冠(全国高校選抜大会、インターハイ、国体)を制した赤木烈王(兵庫・猪名川)は、今年の全国高校選抜大会でも51kg級で優勝。今大会は階級を上げて出場。全国高校選抜大会のこの階級優勝の山鹿辰士(秋田・秋田商)、同2位の満永大楽(愛知・星城)に挑む。
赤木と満永に加え、全国高校選抜大会3位の福冨将大(佐賀・鳥栖工)、JOC杯U17-55kg級優勝の北出幸也(千葉・日体大柏)も同ブロック。だれが決勝に進むか。
山鹿と同じブロックには、昨年のU17世界選手権51kg級優勝で、全国高校選抜大会55kg級3位の小川大和(長崎・島原)がいる。準決勝で激突となるか。
【60kg級】
全国高校選抜大会の王者(八隅士和=東京・自由ヶ丘学園)は不出場。同2位の古市大翔(千葉・日体大柏)、3位の森日我(兵庫・猪名川)と與那城一輝(栃木・足利大附)が空いた座を目指す。全国高校選抜大会での古市は與那城を下して2位。1ケ月後のJOC杯では與那城が古市にリベンジしての優勝。今大会は、両者が闘うとしたら決勝。
JOC杯グレコローマン60kg級で優勝の伊藤優隼(京都・丹後緑風)が與那城の決勝進出を阻止し、栄冠を手にするか。
【65kg級】
昨年の国体少年と今年の全国高校選抜大会を制した松原拓郎(佐賀・鳥栖工)が一歩リードの状態。今月のU20アジア選手権では銅メダル獲得と力をつけている。全国高校選抜大会の決勝で敗れた同門の前田太晟(佐賀・鳥栖工)との優勝争いが再現されるか。
同3位の加成真之介(秋田・秋田商)と辻悠人(兵庫・猪名川)が、どう闘うか。加成が松原のブロック。辻は前田と準決勝で当たるブロックで、こちらには昨年のアジア・ユース大会55kg級優勝の吉田アリヤ(東京・帝京高/JOCエリートアカデミー)もいる。前田の準決勝進出を阻止できるか。
【71kg級】
昨年80kg級3位で今年の全国高校選抜大会優勝の堤大智(岐阜・高山西)は、U17アジア選手権・男子グレコローマン71kg級3位と両スタイルで通じる力を持つ。春夏連覇を達成するか。全国高校選抜大会2位の米原潔太(和歌山・和歌山北)、3位の神谷樹生(三重・いなべ総合学園)が、どう闘うか。
堤のブロックにいる昨年の中学二冠王(全国中学生選手権、全国中学選抜U15選手権)でU15アジア選手権優勝の小林賢弥(大阪・大体大浪商)の殊勲なるか。
【80kg級】
男子グレコローマン82kg級でシニア・アジア王者に輝いた吉田泰造(香川・高松北)は、全国高校選抜大会でも2連覇を達成しており、フリースタイルでも強豪。この大会は、一昨年は2位、昨年はU17世界選手権との絡みで不出場。高校最後の夏をしっかり勝ちたいところ。
全国高校選抜大会2位の秋保大地(東京・文化学園大杉並)、同3位の白川大虎(佐賀・鳥栖工)と水崎竣介(京都・丹後緑風)が、どこまで食らいつけるか。
JOC杯U17-80kg級優勝の西原丈陽(群馬・館林)、同71kg級優勝の伊藤海里(佐賀・鳥栖工)、昨年のアジア・ユース大会優勝の岡澤ナツラ(神奈川・慶應義塾)らが、優勝争いに浮上できるか。
【92kg級】
全国高校選抜大会優勝の小玉龍舞(高知・高岡)、2位の吉田悠耶(佐賀・鳥栖工)、3位の丹下愛大(愛知・星城)とバナヤドマイク・デニエル・トーレス(群馬・館林商工)の4選手がそろい、各ブロックのシードに割り振られた。4選手が順当に勝ち上がるか。
小玉とトーレスのブロックには、昨年3位で今年のJOC杯U17-92kg級で吉田を破った淺野称志(長野・上田西)が控える。準々決勝でトーレスと当たる組み合わせ。
反対ブロックでは、2022年の中学二冠王者(全国中学生選手権、全国中学選抜U15選手権)のリボウィッツ和青(東京・自由ヶ丘学園)が準決勝、さらには決勝進出を実現できるか。昨年125kg級2位の福島煌天(栃木・足利大付)もこのブロック。
【125kg級】
昨年優勝で、今年も全国高校選抜大会優勝など高校生間では負け知らずの藤田宝星(埼玉・花咲徳栄)が、揺らぐことのない優勝候補の筆頭。JOC杯U20-125kg級では大学生2選手を含む3試合に圧勝で優勝し、高校生離れした強さを見せつけた。
同2位の片松龍誠(香川・高松北)、3位の上西エリキ(群馬・館林)と松本晃大(和歌山・和歌山北)、JOC杯U17-110kg級優勝の山本侑季(福島・喜多方桐桜)が、どこまで闘えるか。