【2023年世界選手権・展望(3)】オリンピック王者と世界王者が激突するか…男子フリースタイル65kg級

 

(2023年9月16~24日、セルビア・ベオグラード)


男子フリースタイル65kg級(9月18日開始、19日にファイナル)

 昨年優勝のラフマン・アモウザドハリリ(イラン)は、今年4月のアジア選手権で2年連続優勝を達成。文句なしの第1シードと言えよう。2021年東京オリンピック以来の国際大会となる乙黒拓斗(自衛隊)との対決は世界最高レベルの闘いと言える。乙黒はノーシードでの参戦。

▲オリンピック王者・乙黒拓斗との闘いが実現するか、昨年世界王者のラフマン・アモウザドハリリ(イラン)=2022年世界選手権

 東京オリンピックの決勝で乙黒と激戦を展開したハジ・アリエフ(アゼルバイジャン)は、今年の欧州選手権は70kg級に出場して優勝している。試練を求めての70kg級か、減量がきついのか? やはりシード権は持っていない。2021年世界ジュニア(現U20)選手権優勝でロシアの熾烈な闘いを勝ち抜いたシャミル・マメドフ(AIN)もノーシードでの参戦。組み合わせ次第では、1回戦から決勝並みの闘いが展開されそう。

 第2シードは、米国の大学で鍛え昨年5位のセバスチャン・リベラ(プエルトリコ)、第3シードは今年のアジア選手権2位のトゥルガ・トゥムルオチル(モンゴル)。昨年のU23世界選手権優勝で今年の欧州選手権も制したバズゲン・テバニャン(アルメニア)らも優勝戦線に加わる可能性がある。

 なお、当初エントリーされていた乙黒拓斗のライバルでもある東京オリンピック3位のバジラン・プニア(UWW=インド)は、インド・メディアによるとアジア大会に専念するため、世界選手権には不出場とのこと。同国からは8月のU20世界選手権2位のクンズ・アンティムが出場予定。

(注)インドは国内協会のトラブルによって、インドの国名や国旗の使用は禁止され、中立選手として出場します関連記事


シード選手(8月現在=最終エントリーで変わる場合があります)

No.1 – Rahman Mousa AMOUZADKHALILI(イラン)=2022年世界選手権優勝/2023年アジア選手権優勝
No.2 – Sebastian C RIVERA(プエルトリコ)
No.3 – Tulga TUMUR OCHIR(モンゴル)=2023年アジア選手権2位
No.4 – Iszmail MUSZUKAJEV(ハンガリー)=2022年世界選手権3位
No.5 – Agustin Alejandro DESTRIBATS(アルゼンチン)
No.6 – Vazgen TEVANYAN(アルメニア)=2023年欧州選手権優勝
No.7 – Edemi BOLKVADZE(ジョージア)=2023年欧州選手権3位
No.8 – Bajrang BAJRANG(インド)=2022年世界選手権3位


エントリー選手(8月現在=最終エントリーで変わる場合があります)

乙黒拓斗(自衛隊)
Niurgun SKRIABIN (AIN)
Islam DUDAEV (ALB)
Pedro LUVUEZO (ANG)
Agustin DESTRIBATS (ARG)
Vazgen TEVANYAN (ARM)
Haji ALIYEV (AZE)
Ayub MUSAEV (BEL)
Alibeg ALIBEGOV (BRN)
Mikyay NAIM (BUL)
Lachlan MCNEIL (CAN)
Shaohua YUAN (CHN)
Uber CUERO (COL)
Yanisse MADI (COM)
Alejandro VALDES (CUB)
Carlos ALVAREZ (ESP)
Khamzat ARSAMERZOUEV (FRA)
Junjun ASEBIAS (FSM)
Edemi BOLKVADZE (GEO)
Alexander SEMISOROW (GER)
Ethan AGUIGUI (GUM)
Iszmail MUSZUKAJEV (HUN)
Rahman AMOUZAD (IRI)
Joshua FINESILVER (ISR)
Colin REALBUTO (ITA)
Adil OSPANOV (KAZ)
Levi NYONGESA (KEN)
Ikromzhon KHADZHIMURODOV (KGZ)
Seokki YOON (KOR)
Maxim SACULTAN (MDA)
Austin GOMEZ (MEX)
Tulga TUMUR OCHIR (MGL)
Lowe BINGHAM (NRU)
Abdullah ASSAF (PLE)
Krzysztof BIENKOWSKI (POL)
Sebastian RIVERA (PUR)
Stefan COMAN (ROU)
Sylvio DIATTA (SEN)
Divoshan CHARLES FERNANDO (SRI)
Nino LEUTERT (SUI)
Abdulmazhid KUDIEV (TJK)
Cavit ACAR (TUR)
Erik ARUSHANIAN (UKR)
Nicholas LEE (USA)
Anuj KUMAR (UWW)
Umidjon JALOLOV (UZB)
Ibrahim GUZAN (YEM)