※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
2023年文部科学大臣杯令和5年度全日本大学レスリンググレコローマンスタイル選手権大会は10月18日(水)~19日(木)、東京・駒沢屋内球技場で行われ、日体大が3年連続の優勝を目指す。
日体大は昨年、U23世界選手権との関係で主力を欠きながらも4階級を制覇。3階級を制した拓大を振り切って栄冠を獲得した。今年は、67kg級に世界選手権代表の曽我部京太郎を擁するメンバーで臨み、3連覇を目指す。大学対抗得点と各階級の見どころをさぐった。(注=エントリーの正選手をもとにした予想です)
10月18日(水)午前7時45分 計量・抽選
午前10時 開会式/試合(全階級の1回戦~準決勝)
10月19日(木)午前7時45分 計量
午前10時 試合(全階級の敗者復活戦・3位決定戦・決勝)、終了後に表彰式・閉会式
《各大学エントリー選手》=育英大 / 関大 / 近大 / 九州共立大 / 慶大 / 国士舘大 / 周南公立大 / 神奈川大 / 青山学院大 / 専大 / 早大 / 大体大 / 大東大 / 拓大 / 中大 / 中京学院大 / 帝塚山大 / 天理大 / 東洋大 / 同志社大 / 日本ウェルネススポーツ大 / 日体大 / 日大 / 日本文理大 / 福岡大 / 法大 / 明大 / 立大
《階級別エントリー選手》=55kg / 60kg / 63kg / 67kg / 72kg / 77kg / 82kg / 87kg / 97kg / 130kg
日体大は、67kg級で世界選手権代表の曽我部京太郎、77kg級で全日本学生選手権優勝の山田脩、87kg級で昨年の大会を制し今年の全日本学生選手権でも勝った髙橋夢大の3選手に、かなりの可能性で優勝が見込まれる(12点×3=36点)。
55kg級で昨年の学生王者・山際航平、72kg級でU23世界選手権67kg級代表の矢部晴翔、130kg級で国体優勝の小畑詩音も優勝が期待される。山際には荒木瑞生(九州共立大)、矢部には三多見明(拓大)、小畑にはバトバヤル・ナムバルダグワ(育英大)の強敵がいるが、最低でも3位には入れる実力者(6点×3=18点~9点×3=27点)。
他の階級でも上位に食い込むことで、一昨年の74点には及ばなくとも、60点は超えて昨年の69.5点に迫る戦力。
拓大は60kg級で国体2位の塩谷優、63kg級で全日本学生選手権2位の萩原大和、72kg級で同優勝の三多見明の3階級は確実に取りたいところ。97kg級で一昨年3位の三浦哲史も優勝の可能性は十分。4階級で勝ち(12点×4=48点)、他階級でも上位入賞が続けば60点を超え、日体大の牙城に迫れる。
専大、大東大、育英大、九州共立大などの選手が奮戦し、日体大の上位独占を崩せるか。
【55kg級】=エントリー表
昨年3位で今年の全日本学生選手権を制した荒木瑞生(九州共立大)の学生二冠達成なるか。全日本学生選手権準決勝で荒木に惜敗した昨年の学生王者・山際航平(日体大)がリベンジしての優勝なるか。
昨年3位の二宮健斗(日本文理大)が、優勝争いに加わることができるか。
【60kg級】=エントリー表
昨年の決勝を負傷棄権した五味虹登(育英大)が初優勝を目指す。この1年間、国内外で数多くの試合を経験し、直近の鹿児島国体では優勝。実力をつけているので、優勝候補の筆頭と言えるだろう。
国体決勝で敗れた昨年の55kg級世界3位の塩谷優(拓大)は、60kg級へアップしてから1年が経ち、そろそろこの階級に慣れた頃。初タイトルを手にしたいところ。国体準決勝で塩谷に敗れた曽根敬次郎(専大)が両者の間に割ってはいれるか。
【63kg級】=エントリー表
昨年3位で今年の全日本学生選手権2位の萩原大和(拓大)と同3位の渡部泰世(専大)が優勝を争うか。萩原は全日本選抜選手権で3位に躍進した成長株、渡部は国体67kg級で3位躍進と、ともに力をつけている。
60kg級で国体3位・西日本学生選手権2連覇の吉永光輝(近大)、西日本学生選手権2位の濱口奏琉(大体大)の西日本勢が優勝争いにからむか。
【67kg級】=エントリー表
9月の世界選手権で東京オリンピック王者と大激闘を展開した曽我部京太郎(日体大)がエントリー。この大会の初優勝を目指す。昨年2位で今年の鹿児島国体を制した西田衛人(専大)が、どこまで食いつけるか。
全日本学生選手権3位の伊藤隼(東洋大)、東日本学生春季選手権優勝の豊田崚真(拓大)、JOCジュニアオリンピックカップ(U20)の長谷川虎次郎(育英大)らが優勝戦線に浮上するか。
【72kg級】=エントリー表
昨年67kg級優勝で、今年の全日本学生選手権72kg級を制した三多見明(拓大)が、勢いに乗って学生二冠を制するか。昨年67kg級3位でU23世界選手権同級への出場が決まっている矢部晴翔(日体大)が、全日本学生選手権V逸の無念を晴らせるか。
2人の後を追う選手は大勢いる。昨年3位の石原三四郎(中大)、西日本学生選手権優勝の中村成吾(周南公立大)、JOCジュニアオリンピックカップU20-72kg級優勝の菊田創(青山学院大)、昨年の同77kg級2位の茂野吏玖(国士舘大)、昨年の国体少年71kg級優勝の角出直生(東洋大)、フリースタイルで学生王者に輝いたことのある深田雄智(早大)。だれが優勝戦線に浮上するか。
【77kg級】=エントリー表
全日本学生選手権優勝の山田脩(日体大)が学生二冠王へ挑む。U23世界選手権の代表も決めており、安定感は抜群。全日本学生選手権72kg級2位の本名一晟(育英大)がどこまで粘れるか。
昨年3位の栃倉健人(日大)、全日本学生選手権3位の青柳裕樹(神奈川大)と島袋希理瑠(国士舘大)、今年の東日本学生春季選手権優勝の田中勝大(拓大)、フリースタイルで全日本学生選手権79kg級2位の高原崇陽(専大)らが勝ち上がれるか。
【82kg級】=エントリー表
昨年2位の窪田大羅(中大)、昨年3位で今年の全日本学生選手権も3位の山口蓮汰(神奈川大)、山口とともに全日本学生選手権3位だった大泉宗太郎(国士舘大)、西日本学生選手権3連覇を達成したばかりの掛水力(日本文理大)の中から優勝選手が出るか。
JOCジュニアオリンピックカップU20優勝の掛川零恩(早大)、西日本学生新人選手権優勝の竹内遼斗(周南公立大)の台頭がありうるか。
【87kg級】=エントリー表
フリースタイルの選手だが、昨年の大会を制し今年の全日本学生選手権でも勝った髙橋夢大(日体大)が連覇に挑む。全日本学生選手権は両スタイルを制しており、この大会で勝てば、2010年の岡太一(拓大)以来誕生していない学生四冠王へ挑む“権利”を得る。
昨年の決勝で髙橋に敗れ、今年の全日本学生選手権82kg級で優勝した玉岡颯斗(早大)のリベンジなるか。全日本学生選手権3位の目黒優太(国士舘大)と吉澤英(育英大)、東日本学生春季選手権で目黒を破って優勝している岩井知史(明大)らが優勝争いに加わるか。
【97kg級】=エントリー表
昨年の全日本選手権3位で今年の全日本学生選手権2位の中原陸(大東大)が、ややリードしている状況か。
昨年2位の北脇香(早大)、同3位の加藤大翔(国士舘大)、一昨年97kg級3位で昨年は87kg級3位の三浦哲史(拓大)、今年の全日本学生選手権87kg級2位の磯江大成(日体大)、東日本学生春季新人戦優勝の植木優斗(東洋大)らが優勝争いに名乗りを挙げるか。
【130kg級】=トーナメント表
国体を制した小畑詩音(日体大)が2年ぶりの優勝を目指す。全日本学生選手権で小畑を破ったバトバヤル・ナムバルダグワ(育英大)の1年生王者なるか。
全日本学生選手権3位の宮内勇真(神奈川大)、西日本学生選手権優勝の出口欣孝(関大)が、2強にどこまで食い込めるか。