※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
【ベオグラード(セルビア)】2023年世界選手権第5日は9月20日、当地で新たに女子4階級がスタート。準決勝までが行われ、53kg級の藤波朱理(日体大)と62kg級の元木咲良(育英大)が決勝進出を決めた。21日朝の計量をパスした段階で2位以上が確定し、日本協会の定めた規定によって来年のパリ・オリンピックの代表に内定する。元木の父・康年さんは2000年シドニー・オリンピックの代表選手。これまで父と息子のオリンピック代表はいるが(花原勉・大介)、父と娘のオリンピック代表は日本初となる。
68kg級の石井亜海(育英大)は3位決定戦に回ることになり、代表内定は持ち越しとなった。72kg級の森川美和(ALSOK)は敗者復活戦へ進む。
藤波は2連勝のあと、準々決勝で昨年5位のルシア・ヤミレス・イェペス・グズマン(エクアドル)に開始早々、0-5とリードされるピンチを迎えたが、着実にポイントを取り返し、最後は16-7からのフォール勝ち。準決勝は昨年3位のギリシャ選手を無失点のテクニカルスペリオリティ(テクニカルフォール)で破った。決勝は、2012・17年大会で日本選手(登坂絵莉、向田真優)を破って世界一に輝いているバネサ・カラジンスカヤ(AIN=ベラルーシ)と対戦する。
元木は2回戦で2021年59kg級世界チャンピオンのビリヤナ・デュドバ(ブルガリア)を破るなどし、準決勝で欧州選手権2位のグレース・ブレン(ノルウェー)を撃破した。2019・21年世界チャンピオンのアイスルー・チニベコワ(キルギス)を相手に初の世界一へ挑戦する。
石井は2回戦で欧州チャンピオンのブルガリア選手を破り、相手の負傷棄権を含めて3連勝したが、準決勝で昨年72kg級5位のブセ・チャブシュオール・トスン(トルコ)に不覚。決勝進出を逃し、3位決定戦へ回る。森川は準々決勝で昨年優勝のアミート・エロル(米国)に敗れ、敗者復活戦に回って銅メダルを目指す。
各選手の成績は下記の通り。
【53kg級】藤波朱理(日体大) 31選手出場《トーナメント表》
決 勝 Vanesa Kaladzinskaya(AIN=ベラルーシ)=21日に実施
準決勝 ○[テクニカルスペリオリティ、0:42=10-0]Maria Prevolaraki(ギリシャ)
準々決勝 ○[フォール、4:51=16-7]Lucia Yamileth Yepez Guzman(エクアドル)
2回戦 ○[テクニカルスペリオリティ、1:31=10-0]Jeongbin Oh(韓国)
1回戦 ○[テクニカルスペリオリティ、1:21=10-0]Tuba Demir(トルコ)
----------------------------------
【62kg級】元木咲良(育英大) 34選手出場《トーナメント表》
決 勝 Aisuluu Tynybekova(キルギス)=21日に実施
準決勝 ○[2-1]Grace Jacob Bullen(ノルウェー)
準々決勝 ○[テクニカルスペリオリティ、3:20=10-0]Lais Nunes(ブラジル)
3回戦 ○[4-0]Bilyana Zhivkova Dudova(ブルガリア)
2回戦 ○[テクニカルスペリオリティ、0:46=10-0]Ariukhan Jumabaeva(ウズベキスタン)
1回戦 BYE
----------------------------------
【68kg級】石井亜海(育英大) 33選手出場《トーナメント表》
3決戦=対戦相手未定、21日に実施
準決勝 ●[テクニカルスペリオリティ、2:40=1-11]Buse Cavusoglu Tosun(トルコ)
準々決勝 ○[不戦勝=負傷]Meerim Zhumanazarova(キルギス)
3回戦 ○[8-4]Yuliana Vasileva Yaneva(ブルガリア)
2回戦 ○[フォール、0:25=2-0]Dieu Thuong Lai(ベトナム)
1回戦 BYE
----------------------------------
【72kg級】森川美和(ALSOK) 18選手出場《トーナメント表》
敗復戦 Nesrin Bas(トルコ)=21日に実施
準々決勝 ●[0-6]Amit Elor(米国)
2回戦 ○[5-2]Qiandegenchagan(中国)
1回戦 ○[3-0]Nurzat Nurtaeva(キルギス)