2023.09.20

アフメド・タジュディノフが、バーレーンから初の世界一へ…2023年世界選手権・第4日

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 

 【ベオグラード(セルビア)】2023年世界選手権第4日は9月19日、前日開始の男子フリースタイルと女子の2階級ずつのファイナルが行われ、男子フリースタイル97kg級は、4月のアジア選手権を制したアフメド・タジュディノフ(バーレーン)が優勝。同国に初の世界一をもたらした。同65kg級はイスマイル・ムスカエフ(ハンガリー)が優勝。同国の男子フリースタイルの優勝は1979年大会以来、43年ぶり。

▲米国とロシアの強豪を破り、決勝はアゼルバイジャン選手を破って世界一となったアフメド・タジュディノフ

 タジュディノフはロシア・ダゲスタン共和国生まれ。国際大会のキャリアとしては最初(2022年)からバーレーン国籍で活動。今年のアジア選手権を制したあと、6月にキルギスで行われた世界レスリング連盟(UWW)のランキング大会でも優勝。今大会は準々決勝で昨年優勝のカイル・スナイダー(米国)にテクニカルスペリオリティ(テクニカルフォール)勝ち。準決勝で、世界レスリング連盟(UWW)によるとダゲスタン共和国のクラブで先輩となるオリンピックV2のアブデュラシド・サデュラエフ(AIN=ロシア)を破っての決勝進出。昨年3位のマゴメドハン・マゴメドフ(アゼルバイジャン)を破った。

 バーレーンは、まだ自国生まれの選手は育つには至っていないが、2018年に70kg級で元ロシアのアダム・バティロフが世界2位に入るなど、主にロシアからの選手で台頭している。

 65kg級のムスカエフは2018年までロシアで活動していた選手。ハンガリーへ国籍を変え、2021年東京オリンピック5位、昨年大会3位などを経て世界一へ輝いた。

 女子59kg級は昨年5位のザン・キ(張琪=中国)が優勝。中国女子の優勝は2018年57kg級のロン・ニンニン(栄寧寧)以来、5年ぶり。

 各階級の上位選手は下記の通り。


オリンピック階級・1~5位順位(男子2階級)

 【65kg級】
[1]Ismail Musukaev(ハンガリー)
[2]Sebastian Rivera(プエルトリコ)
[3]Shamil Mamedov(AIN)
[3]Vazgen Tevanyan(アルメニア)
[5]Rahman Amouzadkhalili(イラン)
[5]Maxim Sacultan(モルドバ)

※特別試合の結果、Rahman Amouzadkhalili(イラン)がオリンピック出場枠を獲得

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 【97kg級】
[1]Akhmed Tazhudinov(バーレーン)
[2]Magomedkhan Magomedov(アゼルバイジャン)
[3]Kyle Snyder(米国)
[3]Givi Matcharishvili(ジョージア)
[5]Abdulrashid Sadulaev(AIN=ロシア)
[5]Ibrahim Ciftci(トルコ)

※特別試合の結果、Ibrahim Ciftci(トルコ)がオリンピック出場枠を獲得


非オリンピック階級・1~5位順位(女子2階級)

 【55kg級】
[1]奥野春菜(日本
[2]Jacarra Winchester(米国)
[3]Mariana Dragutan(モルドバ)
[3]Anastasia Blayvas(ドイツ)
[5]Karla Godinez Gonzalez(カナダ)
[5]Sharma (UWW=インド)

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 【59kg級】
[1]Qi Zhang(中国)
[2]Yuliia Tkach(ウクライナ)
[3]Jennifer Page(米国)
[3]Othelie Hoeie(ノルウェー)
[5]Alyona Kolesnik(アゼルバイジャン)
[5]Elena Brugger(ドイツ)