※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
【アスタナ(カザフスタン)】2023年アジア選手権第4日は4月12日、カザフスタン・アスタナで女子5階級が行われ、53kg級の藤波朱理(日体大)、57kg級の南條早映(東新住建)が優勝、65kg級の吉武まひろ(日体大)と72kg級の新倉すみれ(神奈川大)が銀メダル、62kg級の尾﨑野乃香(慶大)が銅メダルを取った。
藤波は初戦の2回戦で台湾選手を破り、準決勝で2021年東京オリンピック3位のボロルツヤ・バトオチル(モンゴル)を撃破。決勝は、昨年のU20アジア&世界チャンピオンのアンティム(インド)に勝利。3試合をいずれも第1ピリオド、11―0で勝ち抜いた。昨年に続く優勝で、この3勝で2017年9月から続いている国内外の連勝記録は「119」となり、オリンピック3連覇の吉田沙保里さんが2001年12月から2008年1月にマークした記録に並んだ。
南條は初戦の2回戦でモンゴル選手を破り、準決勝で2021年優勝・昨年2位のアンシュ(インド)を5-1で下した。決勝は昨年のU20アジア選手権優勝のライロホン・ソビロワ(ウズベキスタン)にフォール勝ち。2017年に17歳で優勝して以来のアジア・チャンピオンに輝いた。国際大会は3大会連続で制し、16大会連続でメダル獲得。
吉武はノルディック方式の予選リーグで2戦2勝。準決勝で昨年62kg級3位のマニシャ(インド)を破ったあと、決勝で世界選手権2位のシア・ロン(龍佳=中国)に逆転負けを喫し、優勝に手が届かなかった。新倉はU20世界選手権3位のリーティカ(インド)らを破って決勝へ進み、昨年の決勝の相手と同じジャミラ・バクベルゲノワ(カザフスタン)と対戦。第1ピリオドのリードを生かせず1-5で敗れ、2年連続で2位に終わった。
2連覇を目指した尾﨑は、準決勝で過去2度世界一に輝いているアイスルー・チニベコワ(キルギス)に2―2のビッグポイント差で惜敗。3位決定戦に回り、ウズベキスタン選手を破った。
女子は全日程を終了。前日と合わせて「金5・銀2・銅2」を獲得。国別対抗得点は205点をマークし、中国の149点に大差をつけて優勝。コロナで不出場だった2021年を除いて4大会連続で「アジア1位」に輝いた。
各選手の成績は下記の通り。
【53kg級】藤波朱理(日体大) 優勝=11選手出場《トーナメント表》
決 勝 ○[Tフォール、2:48=11-0]Antim(インド)
準決勝 ○[Tフォール、2:32=11-0]Bat-Ochir, Bolortuya(モンゴル)
2回戦 ○[Tフォール、1:34=11-0]Hsieh, Meng-Hsuan(台湾)
1回戦 BYE
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【57kg級】南條早映(東新住建) 優勝=11選手出場《トーナメント表》
決 勝 ○[フォール、2:16=11-0]Sobirova, Laylokhon(ウズベキスタン)
準決勝 ○[5-1]Anshu, Anshu(インド)
2回戦 ○[Tフォール、1:47=10-0]Bat-Erdene, Erdenesuvd(モンゴル)
1回戦 BYE
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【62kg級】尾﨑野乃香(慶大) 3位=10選手出場《トーナメント表》
3決戦 ○[フォール、0:40=2-0]Aimbetova, Dilfuza(ウズベキスタン)
準決勝 ●[2-2B]Tynybekova, Aisuluu A(キルギス)
2回戦 ○[Tフォール、0:31=10-0]Pai, Hsin-Ping(台湾)
1回戦 BYE
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【65kg級】吉武まひろ(日体大) 2位=7選手出場《トーナメント表》
決 勝 ●[3-5]Long, Jia(龍佳=中国)
準 決 勝 ○[フォール、4:07=2-1]Manisha, Manisha(インド)
予選リーグ3回戦 BYE
予選リーグ2回戦 ○[フォール、3:34=3-2]Kairgeldinova, Albina(カザフスタン)
予選リーグ1回戦 ○[Tフォール、1:00=10-0]Sazanova, Dilnaz(キルギス)
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【72kg級】新倉すみれ(神奈川大) 2位=8選手出場《トーナメント表》
決 勝 ●[1-5]Bakbergenova, Zhamila(カザフスタン)
準決勝 ○[5-4]Reetika, Reetika(インド)
1回戦 ○[Tフォール、4:05=11-1]Oknazarova, Svetlana(ウズベキスタン)
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《国別対抗得点》
[1]日本 205点、[2]中国 149点、[3]インド 143点、[4]カザフスタン 141点、[5]ウズベキスタン 119点、[6]モンゴル 117点、[7]キルギス 101点、[8]台湾 48点