※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(2022年9月12日、セルビア・ベオグラード / 取材=布施鋼治)
■男子グレコローマン130㎏級・園田新(ALSOK=1回戦でブラジルの選手にフォール負け)「試合の映像を見ていたので、対戦相手がリフトで上げてくることは分かっていた。その対処がうまくできなかった。ただ、相手のスタミナが落ちてきたので、後半(第2ピリオド)勝負だと思っていました。最低でもスタンドで倒すか押し出すつもりだった。グラウンドになったら、点数をとりにいこうと思っていたところで体が浮いてつぶれてしまった。一瞬のすきが命取りだなと思いました。あそこでもう少し我慢できれば…。
勝てる試合を落してしまった心境です。対戦相手はリオデジャネイロ・オリンピックの前にアルメニアからブラジルに国籍を変えた選手であることは知っていました。それも踏まえ、ブラジルではなくヨーロッパの選手だと思ってやったつもりだったけど、やっぱり、すきを見せると一瞬で終わってしまう(強さがあった)。世界の層はまだまだ厚い。オリンピックのアジアの2枠に自分がどう絡めるのか。そのためには、今日の対戦相手には勝たないといけなかった」