※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
2022年風間杯全国高校選抜大会は3月27日(日)~29日(火)、新潟・新潟東総合スポーツセンターで行われ、学校対抗戦は、昨年初優勝を達成し、インターハイも制した鳥栖工(佐賀)が2連覇を目指す。個人戦では51kg級の白川剣斗(佐賀・鳥栖工)、60kg級の西内悠人(高知・高知南)、125kg級のバトバヤル・ナムバルダグワ(千葉・日体大柏)の3選手が2年連続優勝に挑む。
新型コロナウィルス感染の再拡大のため部活動が中止されたり、多くの地域で地区大会が中止となったりで、戦力が明確に分からない中での闘い。どのチーム・選手が今年の初栄冠を勝ち取るか。(注=無観客大会となり、ネット生中継が行われます)
3月27日(日) 学校対抗戦(1回戦~3回戦)
28日(月) 学校対抗戦(準々決勝~決勝)/個人戦(1回戦~2回戦)
29日(火) 個人戦(3回戦~決勝)
昨年、春夏の両大会を制した鳥栖工(佐賀)は、51kg級(白川剣斗)、60kg級(須田宝=昨年は65kg級)、80kg級(飯塚康太)で選手が残り、この3階級では確実に白星を期待できる強みがある。残る1階級をどこが取るか。
昨年、1年生を主体としたメンバーで2位に躍進したいなべ総合学園高(三重)は、昨年同様、125kg級不在での闘い。それでも昨年の個人戦80kg級2位の神谷龍之介を中心に、東海予選を勝ち抜いた強さで全国制覇を目指す。両チームは、お互いに勝ち上がれば決勝で顔を合わせる。
昨年、準々決勝で敗れて5連覇ならなかった日体大柏(千葉)は、55kg級の松村祥太郎(インターハイ51kg級王者)と125kg級のバトバヤール・ナムバルダグワ(三冠王者=全国高校選抜大会、全国高校生グレコローマン選手権、インターハイ)を中心に王座奪還に挑む。最重量級に盤石の選手が控えているのは大きい。インターハイでは決勝で鳥栖工に屈し、やはり5連覇ならなかった雪辱なるか。
【51kg級】(トーナメント表)
昨年優勝の白川剣斗(佐賀・鳥栖工)が2連覇に挑む。昨年の決勝を争った小川大輝(青森・八戸工大一)とは、お互いに勝ち上がれば3回戦で激突する。
【55kg級】(トーナメント表)
昨年は51kg級で5位だったが、インターハイ同級を制した松村祥太郎(千葉・日体大柏)が、階級を上げて全国王者を目指す。全国高校生グレコローマン選手権51kg級2位の伊藤洋行(秋田・秋田商)、同3位の金澤孝羽(東京・自由ヶ丘学園)らが阻止できるか。
【60kg級】(トーナメント表)
昨年、55kg級を制し、インターハイでも勝った西内悠人(高知・高知南)が2年連続優勝を目指す。今年の三冠王への道を作れるか。西内が中学3年生のとき(2019年=当時高知・高知南中)、全国中学生選手権52kg級決勝で敗れた相手が須田宝(佐賀・鳥栖工=当時長崎・郡中)。お互いに勝ち上がれば準々決勝で対戦する。
昨年はチーム事情によって65kg級での闘いとなった須田だが、本来の階級に戻り、西内の白星街道を阻止して栄冠を目指す。もっとも、その前の3回戦では、2019年全国中学選抜選手権62kg級優勝の松田來大(京都・丹後緑風=当時京都・網野中)との対戦もありえる。難敵が続く闘いを勝ち抜けるか。
3選手と反対のブロックでは、2019年全国中学選抜選手権57kg級優勝の秋山大和(静岡・焼津水産=当時静岡・豊田中)がいて、2019年の中学界で旋風を巻き起こした選手が集まっている激戦階級だ。
【65kg級】(トーナメント表)
昨年のインターハイ決勝で惜敗して2位の細川周(京都・丹後緑風)と同3位の金子晴翔(茨城・霞ヶ浦)が争うか。お互いに勝ち上がれば準決勝で対戦。反対側のブロックからは、昨年3位の山下凌弥(千葉・日体大柏)が勝ち上がってくるか。
【71kg級】(トーナメント表)
昨年のインターハイで1年生王者に輝いた山口叶太(東京・自由ヶ丘学園高)が、新たな年を優勝でスタートできるか。山口にインターハイ準決勝で敗れた加成京介(秋田・秋田商)のリベンジなるか。
【80kg級】(トーナメント表)
昨年2位だった神谷龍之介(三重・いなべ総合各園高)が全国王者に輝けるか。昨年5位の飯塚康太(佐賀・鳥栖工)と掛川零恩(山口・豊浦高)が、どう挑むか。
神谷と飯塚は2019年全国中学生選手権や昨年の学校対抗戦で対戦し、神谷がともに勝っている。昨年、学校対抗戦で二冠を取った飯塚が意地を見せるか。お互いに勝ち上がれば準々決勝で対戦する。
反対ブロックの掛川は、神谷が68kg級で優勝した2019年全国中学生選手権の74kg級チャンピオン。中学王者同士の決勝戦となるか。
【92kg級】(トーナメント表)
昨年3位だった曽我部凜大郎(愛媛・今治西)と植木優斗(栃木・足利大附)が優勝を争うか。ともに2019年全国中学選抜選手権のチャンピオン(曽我部は75kg級、植木は110kg級)。お互いに勝ち上がれば準々決勝で対戦する。
反対ブロックの菊地一瑳(埼玉・埼玉栄)も、同選手権85kg級王者。重量3階級の王者が、この階級の覇権を争うことになった。
【125kg級】(トーナメント表)
バトバヤル・ナムバルダグワ(千葉・日体大柏)の快進撃が続くか。昨年は全国高校選抜大会、全国高校生グレコローマン選手権、インターハイと勝ち抜いた。今年の全大会優勝へ向け、強さを発揮するか。