※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
東京オリンピック女子50kg級優勝の須﨑優衣選手(早大4年)が2月22日、4月1日から総合バルブメーカーの「株式会社キッツ」に所属して2024年パリ・オリンピックを目指すことを明らかにした。
同日、キッツの河野誠社長とともにオンラインで会見。須﨑選手は「(キッツは)私の生まれ育った千葉県の会社であり、スポーツ振興に力を入れている企業です。次の目標であるパリ・オリンピックで2連覇を達成するために最適な会社だと思いました」と入社決意の決め手を説明。本社が、東京オリンピックのレスリング競技が行われた幕張(千葉市美浜区)にあることに、「ご縁を感じました」と言う。
練習拠点は、これまでと同じく早大が中心。「レスリングを新しい環境で続けさせていただくことに心から感謝し、社会人としての自覚を持って、オリンピックで活躍できるよう精進していきたい」と決意を話し、オリンピック後の第一戦が6月の明治杯全日本選抜選手権になることを明言。ここで優勝し、プレーオフでも勝って世界選手権代表となり、世界一になることが今年の目標。来年の世界選手権でも勝ってオリンピックの代表権を勝ち取り、パリ・オリンピックでの優勝を目指す。
河野社長は「これまでJリーグやVリーグ、障害者スキー連盟への支援など、社会貢献活動の一環としてスポーツ支援をやっており、その活動の中で須﨑選手をご紹介いただきました。須﨑選手は競技に対する姿勢、周囲への気配りのほか、自分の言葉できちんと話ができる人格者でもあります。その人間性にほれ込み、オリンピック開幕前に声をかけさせていただきました」と、スカウトまでの経緯を説明。
会社は長期経営ビジョン2030、および2024年までの第1期中期経営計画2024を発表したばかり。2024年はパリ・オリンピックの年で、「金メダル獲得へ向けて努力する須﨑選手を支えたい気持ちと、その須﨑選手を見て会社も飛躍したい気持ち」の相乗効果で、ともに上を目指したい気持ちを話した。
同社は1951年に株式会社北澤製作所として創業。バルブを中心とした流体制御機器の総合メーカーとして成長し、1984年に東京証券取引所第一部に上場した。