2021.11.16

2012年ロンドン・オリンピックの順位が最終決定、イラン最重量級で初の優勝…IOC理事会

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 

 国際オリンピック委員会(IOC)は11月12日、理事会で2012年ロンドン・オリンピックで摘発されたドーピング違反を正式に認めて発表。レスリングでは、すでに報じられている通り男子フリースタイル120kg級の1位と2位選手のメダル剥奪、3位2選手の優勝が確定した。

イラン最重量級で初のオリンピック王者となったコメイル・ガセミ

 IOCはこれまでにも両選手のドーピング違反を認め、ホームページ上で結果の変更をしていた(関連記事)。理事会の決定によって最終決定となり、繰り上がった選手にメダルが授与される。

 ドーピング違反でメダルを剥奪されたのは、決勝で勝ったアルトゥール・タイマゾフ(ウズベキスタン)と負けたダビッド・モズマナシビリ(ジョージア)。3位から優勝に繰り上がったのが、コメイル・ガセミ(イラン)バイリャル・マホフ(ロシア)

 イランがオリンピックの最重量級で優勝するのは、男子両スタイルを通じて初。オリンピックで2選手に金メダルが与えられるのも初。マホフは2020年2月に実施されたドーピング検査で陽性反応を示し、4年間の資格停止処分を受けている最中なので(関連記事)、金メダルの授与は処分が明けた2024年1月以降になるとのこと。

 これによって、5位以下だった選手も順位が2つずつ繰り上がり、5位だったダウレット・シャバンベイ(カザフスタン)とテルベル・ドラグネフ(米国)に銅メダルが授与される。