※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(2021年5月6日、ブルガリア・ソフィア)
■男子フリースタイル86kg級・高谷惣亮(ALSOK=準決勝で昨年12月の個人戦ワールドカップ2位の選手を破って出場枠獲得)「勝って最初に思い浮かんだのが、弟(大地=自衛隊)への感謝の気持ちです。勝ったあと、パフォーマンスしようと思いましたが、感極まってしまいました。弟がアジア予選からずっとサポートしてくれた。アジア予選で出場枠を取るつもりだったけど取れなくて、脱力感がありました。加えて、帰国後の2週間の隔離で練習できないことになりましたが、その中でもサポートしてくれた。今回の体調で闘えた一番の要因は弟で、感謝です。
1日4試合は若い時以来、経験がないですね。体力の心配があったけど、6分間を闘い切れました。準決勝の相手は強い選手でしたが、ベストを出すことを考えていきました。最後持ち上げたのは時間をつぶそうと思ったんです。相手もうまくてバランスが崩れたけど、もう一度持ち上げてポイントにつなげられたので、自分の体もすごかったと思います。
アジア予選で出場枠を取れなかったことで、世界で闘うことができたわけで、自分にとってプラスになったと思います。東京オリンピックは全国民の理解を得られない中での試合になるかと思いますが、アスリートはアスリートで信念をもって闘っていると思います。僕たちはそこで金メダルを取るために切磋琢磨している。金メダルを取って多くの人に祝福されるような大会になってほしい。自国開催で出場が少ないのはよくないので、(男子フリースタイルで)4階級取れたのはよかったです。