2021.04.11

【2021年アジア予選・特集】女子チーム・吉村祥子コーチ(エステティックTBC)の話

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 

(2021年4月10日、カザフスタン・アルマトイ/聞き手=布施鋼治)


オリンピック出場枠獲得の須崎優衣を祝福する吉村祥子コーチ(エステティックTBC)=撮影・保高幸子(UWW)

 ■女子チーム・吉村祥子コーチ(エステティックTBC=須﨑がJOCエリートアカデミーに入校してきたときから指導)「アカデミーに入校してきたときから、オリンピックが目標だった、中学2年からで、11年目になりますかね。順調に来ていましたが、途中でけがあり、負けたりして、ここに来られました。チームとして全階級オリンピック出場が目標だった、全日本のコーチとして結果を出さないとならず、身が引き締まる思いをしてきました。長い道のりだったと思います。

 アカデミーに入校するまで(スカウト)はノータッチなんです。入校してから接してみて、間違いなく世界に通じる選手に育つという感じはありました。夢と目標をしっかり見据えて、それを実現する気持ちや、夢を現実の目標とする強い意志を持っていました。単純に『なりたい』と思うのではなく、強い意志を持っていましたので、成し遂げるな、という気持ちはありました。

 こちらに来て、対戦相手の特徴をまねて練習相手をしたのですが、自分が必死になればなるほど強さを感じます。腕を取ることすらできない。構えがぶれない。やっていて強くなっていることを感じた。あの構えができれば、デフェンスですきがなくなる。手の位置も頭の位置も、しっかりしていた。

 あと4ヶ月後にはオリンピック終わっているんですよね。4ヶ月は長くもあり、短くもあるでしょうけど、強化する部分と休む部分をしっかり計画たててやっていきたい。今回は通過点。しっかり通過できたので、次はゴールを目指して、しっかり充実させていきたい。ただ、ここまで張り詰めてきたので、休むというより、心をなごませる時間も必要。疲れをとって、少しスローペースにすることも大事だと思う。帰国してからの14日間の待機期間、どうすごすか考えます」