※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
インド・レスリング協会は2月11日、今月18日(火)~23日(日)にニューデリーで行われるアジア選手権に、北朝鮮が新型コロナウィルス感染による肺炎の拡大の影響で、大会の出場を取りやめる連絡をしてきたことを明らかにした。
同国からは16人の選手と役員が早々と入国申請を行い、ビザも発行していたというが、北朝鮮からインドに入国する唯一のルートが北京経由であり、北京での約3時間のトランジットに難色を示したという。
北朝鮮は女子の53kg級と62kg級で東京オリンピックの出場権を獲得しており、53kg級世界チャンピオンのパク・ヨンミも出場予定だった。この階級は世界選手権1~3位の4選手がアジアの選手で(2位が向田真優=至学館大、3位が中国のパン・キアンユとインドのビネシュ・フォガト)、世界選手権と同じレベルの激戦が予想されていた。
もう一人の出場枠獲得選手の62kg級のリム・ヨンシムもエントリーされており、世界選手権の3位決定戦で敗れた川井友香子(至学館大)との再戦も流れた。
3月末のオリンピックのアジア予選(中国・西安予定だが、流動的)には、各国から各スタイルにアジア選手権に出場した選手数までが出場できる規則がある。この規則に準ずれば、北朝鮮はアジア予選には出場できず、4月30日(木)~5月3日(日)の最終予選(ブルガリア・ソフィア)にかけることになる。
同国は前記2階級のほか、女子50kg級と57kg級、男子フリースタイル57kg級と65kg級、男子グレコローマン60kg級でも強豪がいて、女子50kg級と男子フリースタイル57kg級はアジア予選における日本のライバルの一人と目されている。