※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
【ヌルスルタン(カザフスタン)、世界選手権取材チーム】2019年世界選手権第7日は9月20日、カザフスタン・ヌルスルタンで女子2階級と男子フリースタイル2階級の敗者復活戦とファイナルが行われ、3位決定戦へ進んだ3選手のうち、女子62kg級の川井友香子(至学館大)が勝ち、銅メダルを獲得。日本協会の定めた規定により、東京オリンピックの代表に内定した。
女子68kg級の土性沙羅(東新住建)と男子フリースタイル65kg級の乙黒拓斗(山梨学院大)は敗れ、オリンピックの出場枠は獲得したものの、代表内定は持ち越しとなった。両選手は、12月の全日本選手権で優勝すればオリンピック代表に内定。他の選手が優勝した場合は、当該2者間でプレーオフを実施し、勝者がオリンピック代表に内定する。
川井は、敗者復活戦2試合を勝ち抜き、3位決定戦で2016年アジア選手権62kg級で姉・梨紗子(ジャパンビバレッジ)が破っているリム・ヨンシム(北朝鮮)と対戦。積極的に攻め、12-1のテクニカルフォール勝ち。すでにオリンピック代表を内定している梨紗子とともに、姉妹での東京オリンピック出場を決めた。
土性は敗者復活戦で、今年のアフリカ選手権とアフリカ大会を制しているブレッシング・オボツデュデュ(ナイジェリア)を破ったが、3位決定戦では欧州選手権72kg級2位のアンナ・カルメン・シェル(ドイツ)に1-4で屈し、メダル獲得を逃した。
乙黒も、一昨年の61kg級世界王者で今年の65kg級欧州二冠王者(欧州選手権・欧州大会)のハジ・アリエフ(アゼルバイジャン)を含めて敗者復活戦2試合を勝ったものの、3位決定戦では昨年までロシア国籍で、2018年ロシア選手権2位のイスマイル・ムスカエフ(ハンガリー)に3-5で敗れ、全日本選手権にオリンピック代表内定をかけることになった。
この日で女子は終了。日本は「金1・銀3・銅2」を獲得。国別対抗得点は137点をマークし、2階級制覇のロシア(108点)、3階級制覇の米国(105点)を抑え、2013年大会から6大会連続で優勝した。オリンピック出場枠は、50kg級以外の5階級で取った。
11月のワールドカップ(千葉・成田)の出場権は、日本、ロシア、米国、中国、ウクライナ、カザフスタン、モンゴル、アゼルバイジャンが獲得した。
各選手の成績は下記の通り。
【62kg級】川井友香子(至学館大) 3位=34選手出場
3決戦 ○[Tフォール、4:03=12-1]Rim, Jong-Sim(北朝鮮)
敗復2 ○[3-0]Tkach, Yulia(ウクライナ)
敗復1 ○[9-0]Romero Bonilla, Alejandr(メキシコ)
(以下、前日に実施)
3回戦 ●[フォール、4:18=3-3]Tynybekova, Aisuluu A(キルギス)
2回戦 ○[7-0]Niemesch, Luisa(ドイツ)
1回戦 BYE
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【68kg級】土性沙羅(東新住建) 5位=32選手出場
3決戦 ●[1-4]Schell, Anna Carme(ドイツ)
敗復戦 ○[2-2]Oborududu, Blessing(ナイジェリア)
(以下、前日に実施)
3回戦 ●[1-10]Mensah-Stock, Tamyra Mariama(米国)
2回戦 ○[Tフォール、6:00=11-0]Hanzlickova, Adela(チェコ)
1回戦 ○[2-0]Kakran, Divya(インド)
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《国別対抗得点》
[1]日本 137点、[2]ロシア 108点、[3]米国 105点、[4]中国 102点、[5]ウクライナ 92点、[6]カザフスタン 53点、[7]モンゴル 49点、[8]アゼルバイジャン 48点
【65kg級】乙黒拓斗(山梨学院大) 5位=34選手出場
3決戦 ●[3-5]Muszukajev, Iszmail(ハンガリー)
敗復2 ○[6-1]Ali, Haji Mohamad(バーレーン)
敗復1 ○[11-9]Aliev, Haji(アゼルバイジャン)
(以下、前日に実施)
3回戦 ●[1-8]Rashidov, Gadzhimurad(ロシア)
2回戦 ○[6-0]Tevanyan, Vazgen(アルメニア)
1回戦 BYE《》