※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
※シード選手は、最終エントリーによって変わる場合があります。
昨年の欧州&世界チャンピオンでランキング1位のセルゲイ・エメリン(ロシア)が、今年の欧州選手権は2位に終わった。それでもロシア代表としてエントリーし、第1シードで連覇を目指す。
欧州選手権決勝でエメリンに勝ったのは世界2位のビクトル・シオバヌ(モルドバ)。ずばぬけた成績を残している選手ではなく、6月の欧州大会は階級を下げてきた63kg級世界王者のステパン・マリャニャン(ロシア)にテクニカルフォール負けしての3位だった。第3シードの選手。
第2シードは2017年59kg級3位のキム・スンハク(韓国)。昨年は初戦でアンドレス・モンタノ・アローヨ(エクアドル)に不覚を喫したが、今年は2月の「ハンガリー・グランプリ」、5月の「サッサリ国際大会」(イタリア)、7月の「オレグ・カラワエフ国際大会」(ベラルーシ)の3つのランキング大会で優勝と好調だ。アローヨは今年のパンアメリカン大会優勝と勢いを持つ。
ウズベキスタンからは、アジア選手権優勝の選手ではなく、昨年63kg級2位のエルムラト・タスムラドフがエントリーしてきた。2016年リオデジャネイロ・オリンピック59kg級(3位)の後は、63kg級か66・67kg級で闘っていただけに意外なエントリー。アジア王者を押しのけて出てくるだけの結果が見込まれよう。
他にアジアから要注意すべき選手は、カザフスタン代表が予想される2017年世界選手権2位のメイラムベク・アイナグロフ。2017年の文田との世界一争いと、今年7月の「オレグ・カラワエフ国際大会」での太田と準決勝は、ともに1点差の惜敗だった。
昨年3位のサイリケ・ワリハン(中国)は、今年のアジア選手権は5位と今ひとつの成績。昨年5位で今年のアジア選手権で文田健一郎を破ったリ・セウン(北朝鮮)とともに、どこまで上位に進めるか。
欧州、アジア、パンアメリカンの強豪がひしめく中、文田健一郎(ミキハウス)が2年ぶりの世界一を奪取できるか。
※韓国選手は、これまで「キム・セオウンハク」としてきましたが、「キム・スンハク」とします。
2018年世界選手権成績 | 2019年世界選手権 シード選手 |
1. Emelin, Sergey(ロシア) 2. Ciobanu, Victor(モルドバ) 3. Walihan, Sailike(中国) 〃 Sultangali, Aidos(カザフスタン) 5. Ri, Se-Ung(北朝鮮) 〃 Fris, Kristijan(セルビア) 7. Sulaimanov, Kaly(キルギス) 8. Kinsinger, Etienne(ドイツ) |
1. Emelin, Sergey(ロシア) 2. Kim, Seunghak(韓国) 3. Ciobanu, Victor(モルドバ) 4. Lizatovic, Ivan(クロアチア) |
2018年アジア大会 | 2019年アジア選手権 |
1. 太田忍(日本) 2. Zholchubekov, Kanybek(キルギス) 3. Ainagulov, Meirambek(カザフスタン) 〃 Mardani, Mehrdad Abdmohammad(イラン) |
1. Bakhramov, Islomjon(ウズベキスタン) 2. Ri, Se-Ung(北朝鮮) 3. Gyanender(インド) 〃 文田健一郎(日本) |
2019年欧州選手権 | 2019年欧州大会 |
1. Ciobanu, Victor(モルドバ) 2. Emelin, Sergey(ロシア) 3. Kamal, Kerimkazim(トルコ) 〃 Temirov, Lenur(ウクライナ) |
1. Maryanyan, Stepan(ロシア) 2. Torba, Erik(ハンガリー) 3. Ciobanu, Victor(モルドバ) 〃 Chkhartishvili, Dato(ジョージア) |
2019年パンアメリカン選手権 | 2019年パンアメリカン大会 |
1. Orta Sanchez, Luis Alberto(キューバ) 2. Gurria Vigueros, Samuel(メキシコ) 3. Toro Castaneda, Dicther Hans(コロンビア) 〃 Palencia Puentes, Antony Javier(ベネズエラ) |
1. Montano Arroyo, Andres Roberto(エクアドル) 2. Toro Castaneda, Dicther Hans(コロンビア) 3. Orta Sanchez, Luis Alberto(キューバ) 〃 Hafizov, Ildar(米国) |