※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
2017年の最後の激闘となる天皇杯全日本選手権は12月20日(水)~23日(土=祝)、2018年1月から採用される新階級と新ルールを先取りし、東京・駒沢体育館で男女30階級で行なわれる。
1日で1回戦~決勝までをやっていた試合方式が、2日にかけて実施することになり、計量は試合日の朝、2日間とも行なわれる。男子グレコローマンでは、パーテール・ポジションの選択ルールが復活。どんな展開となるか、読み切れない要素が多い。
各階級の見どころをさぐった。
《大会日程》=各日とも午前10時試合開始
※エントリーに基づいた予想であり、直前の負傷等による戦力ダウンは勘案しておりません。
世界選手権代表で3連覇を目指す山本泰輝(拓大)は、6月の全日本選抜選手権は優勝を逃し、プレーオフに勝って世界選手権の代表を獲得した内容。10月の国体は優勝したものの、11月の全日本大学選手権では8位入賞もできなかったなど不安定要素がある。今年のアジア選手権で銅メダルを獲得し、世界選手権で10位に入った実力を出し切れるか。
全日本選抜選手権で山本を破って優勝した田中哲矢(自衛隊)も、その後のプレーオフで山本を倒せず、10月の国体でも初戦敗退だった。コンスタントに実力を発揮したいところ。2015年世界8位で、復帰して全日本選抜選手権で2位に食い込んだ元世界選手権代表の荒木田進謙(青森県協会)が、どこまで実力と試合勘を戻しているか。11月は「クナエフ国際大会」(カザフスタン)に出場と国際大会の経験を積んだ。
全日本選抜選手権3位の金澤勝利(自衛隊)は、国体決勝で山本泰輝に敗れながらも2-3の惜敗。優勝を狙う実力はある。全日本大学選手権で山本泰輝を破って3位入賞の山本泰丈(日大)が優勝戦線に浮上できるか。
《歴代優勝選手》=男子フリースタイル / 男子グレコローマン / 女子
※2017年の世界選手権代表と全日本選抜選手権1~3位以外はアイウエオ順
![]() 山本泰輝(拓大) |
![]() 田中哲矢(自衛隊) |
![]() 荒木田進謙(青森県協会) |
![]() 金澤勝利(自衛隊) |
《世界選手権125kg級10位/全日本選抜選手権125kg級3位》
山本 泰輝(やまもと・たいき=拓大)
1996年10月18日生まれ、21歳。静岡県出身。静岡・飛龍高卒。182cm。2015・16年全日本選手権125kg級優勝
《全日本選抜選手権125kg級優勝》
田中 哲矢(たなか・てつや=自衛隊)
1992年1月18日生まれ、25歳。鹿児島県出身。鹿児島・鹿屋中央高~大東文化大卒。176cm。全日本社会人選手権125kg級2位
《全日本選抜選手権125kg級2位》
荒木田 進謙(あらきだ・のぶよし=青森県協会)
1988年3月26日生まれ、29歳。青森県出身。青森・光星学院高卒。180cm。
《全日本選抜選手権125kg級3位》
金澤 勝利(かなざわ・かつとし=自衛隊)
1990年6月21日生まれ、27歳。岩手県出身。岩手・種市高~山梨学院大卒。178cm。国民体育大会125kg級2位
藤本 歩(ふじもと・あゆむ=山梨学院大)
1997年7月29日生まれ、20歳。埼玉県出身。茨城・霞ヶ浦高卒。175cm。東日本学生春季新人選手権125kg級優勝
宮原 将裕(みやはら・まさひろ=大東大)
1996年2月10日生まれ、21歳。千葉県出身。千葉・京葉工高卒。168cm。全日本学生選手権125kg級2位
村上 佳児(むらかみ・けいじ=鮮ど市場)
1992年9月28日生まれ、25歳。熊本県出身。熊本・北稜高~徳山大卒。176cm。2016年全日本選手権125kg級5位
山本 泰丈(やまもと・やすひろ=日大)
1997年3月1日生まれ、20歳。北海道出身。埼玉・花咲徳栄高卒。180cm。全日本学生選手権125kg級3位