※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(文・撮影=保高幸子)
人材豊富な日体大で合宿をスタートした男子グレコローマンの全日本チーム
男子グレコローマンの全日本チームが10月27日、日体大で合宿を開始。来年へ向けてのほか、11月21~26日にポーランドで行なわれるU-23世界選手権へ向けての直前強化をスタートした。
初日は授業や教育実習で参加できない選手もいたが、距離と授業の関係で東京・味の素トレーニングセンターでの合宿では通えない日体大の学生選手が多く参加。今月21~22日に行われた全日本大学グレコローマン選手権で8階級中7階級を制したチームの本拠地での合宿は、練習相手に不足はない。
松本慎吾・男子グレコローマン強化委員長(日体大教)は今回の合宿の狙いを、U-23世界選手権の代表強化はもちろんのこと、12月の全日本選手権、そこからつなががる東京オリンピックへ向け、「新しいルールに対応する合宿」と話した。
新ルールは、コーション(警告)の際のパーテールポジションの選択が復活する。そのため、「グラウンドのディフェンスを徹底してやる。ローリングで2点でも、リフトで4点でも、グラウンドでポイントを取られたら、勝敗はほぼ決まってしまう」と話し、グラウンドのディフェンス強化が最重点課題。
他に、「これまでもずっと言ってきたが、得点につながる技の決定力を高めたい。打ち込みの段階でも、足を踏み込む位置や仕掛けた後の体の位置取りなど、個々の選手に合わせた指導をする」と話した
重量級強化のため、斎川哲克コーチ(栃木・足利工高教)も参加。選手に胸を貸している。週末だけの参加となるが、松本委員長は「まだ現役に負けない力を持つ貴重な若い重量級コーチ。選手はどんどん胸を借りて吸収してほしい」と期待した。
合宿は11月1日まで。その後、同13日からU-23世界選手権出発の18日まで味の素トレセンで合宿を行なう。
松本慎吾・男子グレコローマン強化委員長(日体大教)の技術指導
志喜屋正明(右=自衛隊)と練習する斎川哲克コーチ(栃木・足利工高教)
松本隆太郎コーチ(左=日体大職)と練習する高橋昭五(警視庁)
阪部創(左=自衛隊)と泉武志(一宮グループ)のスパーリング