※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
【パリ(フランス)】世界選手権第2日は8月22日、フランス・パリで男子グレコローマン4階級が行われ、59kg級の文田健一郎(日体大)が5試合を勝ち抜いて優勝した。日本男子の世界選手権での優勝は、1983年大会(ソ連)グレコローマン57kg級の江藤正基以来、34年ぶり。この間、オリンピックでの優勝はあったが、世界選手権での優勝はなかった。
文田は1回戦からリトアニアとアルメニアの選手を破り、3回戦でロシア王者のステファン・マリャニャンを4-2で撃破。準決勝は昨年のアジア選手権優勝のカニベク・ゾルチュベコフ(キルギス)を2-1で破った。決勝は5月のアジア選手権決勝と同じミラムベク・アイナグロフ(カザフスタン)との対戦となり、1ポイントを争う激戦の末、2-1で勝った。
21歳8ヶ月の世界王者は、男子グレコローマンのオリンピック&世界王者としては、1962年の市口政光の「22歳5ヶ月」を上回り、最年少の選手となった。
66kg級の高橋昭五(警視庁警察学校)は、初戦の2回戦でデンマーク選手を破ったあと、3回戦でデニス・デムヤンコフ(ウクライナ)に黒星。デムヤンコフが決勝に残れず、敗者復活戦に回れなかった。
80kg級の前田祐也(鳥取・鳥取中央高職)と130kg級の園田新(ALSOK)はともに1回戦で敗れ、敗者復活戦に回れなかった。
国別対抗得点は文田の10点のみで、15位だった。優勝はロシアで、2位はイラン。
各階級の成績は下記の通り。
【59kg級】文田健一郎(日体大) 優勝=30選手出場
決 勝 ○[2-1]Ainagulov, Meirambek(カザフスタン)
《試合経過》今年5月のアジア選手権決勝のカード。パッシーブを獲られて先制を許した文田だが、すぐに挽回して2分過ぎにはパッシブを獲って1−1の同点で第2ピリオドへ。鼻血で試合を中断するなどあったが、常にスタンドで優位を保った文田が、2度目のパッシブを奪って2点目。これが決勝点となって金メダルマッチを制した。
準決勝 ○[2-1]Zholchubekov, Kanybe(キルギス)
《試合経過》何度も対戦している相手。開始1分50秒、パッシブで1点を先制を許すが、前に出てパッシブを獲って同点とする。第2ピリオドも果敢に攻めた文田がパッシブを獲って2-1。そのまま勝利してメダルを確定させた。
準々決勝 ○[4-2]Maryanyan, Stepan (ロシア)
《試合経過》先にパッシブを獲られたのは文田。初めて先制点を許す。2分半すぎに相手の指の反則で2-1と逆転する。4分35秒、足の反則で相手に二つ目のコーションがついて、4-1とリードを広げる。終盤にパッシーブを取られたが4-2で勝利した。
2回戦 ○[Tフォール、0-8]Khatchatryan, Vazgen(アルメニア)
《試合経過》1分32秒、得意のそり投げで4点。第2ピリオドの中盤にもそり投げを決めて3分46秒でテクニカルフォール勝ちした。
1回戦 ○[5-2]Petravicius, Justas(リトアニア)
《試合経過》第1ピリオドは互いに1つずつパッシブを獲って1−1。ここで文田の頭部から出血してして治療。試合開始後、前に出る文田はパッシブを獲って2点目。さらに4分半すぎにバックポイントなどで得点を追加し5-2で勝利した。
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【66kg級】高橋昭五(警視庁警察学校) 19位=36選手出場
3回戦 ●[1-2]Demyankov, Denys(ウクライナ)
《試合経過》押し合いながら差しを狙う両者。そうした中、ウクライナの選手はパッシブで1点を先制する。第2ピリオド早々、高橋は大きくいなされる場面も。そうした中、パッシブで1−1のイーブンにするが、その後さらにハッシブで加点され再び劣勢に。高橋はがぶりからの反撃を試みるが、点数には結びつかず1−2で敗れた。
2回戦 ○[2L-2]Bjerrehuus, Fredrik(デンマーク)
《試合経過》ケンカ四つで組み合う中、高橋は一瞬のスキにいなされ横を向いた瞬間に場外へ押し出される。いきなり2点を奪われ劣勢に立たされた高橋は一本背負いを狙うも不発。0ー2のまま第2ピリオドに突入したが、反り投げによるコレクトホールドでデンマークの選手を投げて2点を奪い返す。結局2−2で試合は終了したが、ラストポイントをとった高橋が辛くも3回戦に進出した。
1回戦 BYE
※敗者復活戦に回れず
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【80kg級】前田祐也(鳥取・鳥取中央高職) 22位=30選手出場
1回戦 ●[2-4]Batista, Johan(ドミニカ共和国)
《試合経過》第1ピリオド、パワーでぐいぐい押してくれるドミニカの選手に対して、前田は押され気味。いきなり場外に押し出され、1点を失ってしまう。その後もパッシブを獲られて点差が開く。第2ピリオドになると前田の動きは良くなり、前に出始める。終盤に相手のパッシブにより前田に3点目が表示されてから、バックポイントを決めて3−3というスコアが電光掲示板に表示されたが、このパッシブをマットチェアマンは認めておらず、すぐノーカウントに。前田のセコンドは即座に「チャレンジ」を求めたが、失敗に終わり2−4で破れた。
※敗者復活戦に回れず
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【130kg級】園田新(ALSOK) 22位=28選手出場
1回戦 ●[1-5]Arabuli, Levan(ジョージア)
《試合経過》ジョージアの選手がパッシブで1点を先制するが、園田もパッシブですぐ返す。第2ピリオド、ケンカ四つの組み手争いの中、疲れが見える園田は再びパッシブをとられ1−2のリードを許す。その後バックポイントを奪われるなど失点を続け、終わってみれば1−5で完敗を喫した。
※敗者復活戦に回れず
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《国別対抗得点》
[1]ロシア 46点、[2]イラン 点、[3]トルコ 34点、[4]ジョージア 30点、[5]ドイツ 29点、[6]アルメニア 28点、…[15]日本 10点