2017.07.25

4年ぶりの地方開催となった北九州大会は大成功に…第34回全国少年少女選手権大会

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 

 2013年北海道大会以来、4年ぶりの地方開催となった第34回全国少年少女選手権大会は、19年ぶりに福岡県北九州市立総合体育館で行われ、大成功を収めた。
 
 レスリングの普及と底辺拡大を目指している同大会だが、昨年はついに約1600名規模の出場者となったことから、8年ぶりに参加資格を見直し、今回から小学校3年生以上の大会になった。1,2年生が出場しないことで出場者は昨年より500名ほど減った1043名となったが、その代わりに全都道府県のクラブが参加するという別の面での普及の証が見られた。
 
 九州地方開催に遠方のクラブからの出場者は減少傾向にあったが、一方で九州地方や中国地方の出場者は増加。顕著だったのは、昨年の九州地方からエントリーしたのは90名。そのうち、3年から6年は74名だった。今年は3年から6年のエントリー数が191名と約3培の数になり、九州勢が今大会にいかに注目していたのかが伺える。出場クラブも沖縄県を除く九州7県で昨年の約2倍だった。中には北九州で行われることをきっかけに、新規登録をしたチームもあった。
 
 九州在住の関係者は「どんなに節約しても一人10万程度かかってしまう東京への遠征費に比べると、今回は近くて助かった。普段遠征費などの問題で出場を見送っていた選手も出場できたり、家族などが気軽に応援に来てもらえるなど、メリットがたくさんあった。今後もある程度は持ち回りにしてもらったほうがいいのでは」という声が多数挙がった。
 
 過去10年の記録を振り返ると、東京開催の翌年の地方大会では参加人数が少なくなる傾向にあったが、2011年新潟大会の翌年の東京大会では300人程度増加し、2013年の北海道大会の翌年の東京大会では、約500人増といずれも数百人レベルでの増加となっており、地方開催がレスリングの拡大に一役買っていることが分かる。
 
 2020年東京オリンピックの改修工事で国立代々木第一体育館が使用できないため、当面は地方開催が決定しており、来年は大阪での開催が決定している。これを機会にキッズレスリングの更なる発展に期待したい。