※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
インドの複数のメディアは、一部で「合意」と報じられていたが、来年8月にインドネシア・ジャカルタで行われるアジア大会で、前回まで7階級で実施されていた男子両スタイルの階級が6階級となることを報じた。8階級のうち、オリンピック実施階級のみが行われる。一方、4階級だった女子は2階級増えて6階級が実施され、やはりオリンピック実施の階級が行われるという。
世界レスリング連盟(UWW)は来年1月から大幅なルール改正を予定しており、階級区分も変わる予定。そうなった場合、新しい階級区分のオリンピック階級が実施されるのか、現段階でのオリンピック階級が実施されるのかは不明だが、「The Tribune」サイトは、「the competitions would be held in the same weight categories, which were on show at the Rio Olympics.」(大会はリオデジャネイロ・オリンピックで展開された階級と同じ階級で行われる)との記述がある。
衝撃的なニュースは、来年4月にオーストラリア・ゴールドコーストで行われるコモンウエルズ(英連邦)大会で、グレコローマンの除外が決定したこと。男子フリースタイルと女子の各6階級(現在のオリンピック階級)のみが行われるという。すでに大会サイトでは、レスリング「12階級」と記載されている。
「The Tribune」サイトは「The decision by the organisers had been taken in consultation with the United World Wrestling, the sport’s world governing body.」(この決定は、UWWとの協議によって決まった)と報じている。
現在、国際オリンピック委員会(IOC)はすべての競技に対して、男女同一種目数・選手数を求めており、レスリングも例外ではない。先月29日にドイツで行われたUWWの技術委員会でも、IOCからの要望を受け入れる必要性の声が挙がったという。(注=IOCが求めているのは「数」であり、「同種目(スタイル・階級)」ではない。UWWは女子がグレコローマンに取り組むより、ビーチレスリングやベルトレスリングで女子を増やす方向性をさぐっている)
コモンウエルズ大会に出場する国にグレコローマンの強豪国はなく、それもあってグレコローマンの除外が決定したと思われるが、グレコローマン関係者には看過できないニュースであろう。