2017.06.28

アーロン・ピコ(米国)は“秒殺惨敗デビュー”…総合格闘技へ挑んだ若きファイター

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 2013年世界カデット王者を経て総合格闘技へ挑んだ20歳のアーロン・ピコ(米国)が6月24日、米国・ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデン(MSG)で行われた「ベラトール180」でデビュー。ザック・フリーマンと対戦したが、わずか24秒、フロント・チョークで敗れ、苦いデビュー戦となった。

 ボクシングでジュニアのゴールデン・グラブ賞を受賞。レスリングでは藤波勇飛選手(山梨学院大)や高谷大地選手(自衛隊)とも対戦したことがあり、将来を嘱望された米国格闘技界のホープは、リオデジャネイロ・オリンピックを逃したことで総合格闘技の道を志した。デビュー戦の舞台としてMSGが用意され、米国の格闘技&スポーツ・メディアは「大型新人のデビュー」と期待した。

 しかし開始15秒、打ち合いの最中に右アッパーカットでダウンさせられ、前方からチョーク(けい動脈)を極められてギブアップ。何もさせてもらえずに敗れた。

 米国の総合格闘技は、ひとつのジャンルとして確立されており、初期の頃のように、他競技のトップ選手が参戦していきなり勝ち抜くことは難しい状況となっている。ピコの惨敗デビューで、それが証明された形となった。