2017.04.22

日系のクラリッサ・チャン(2008年世界女王)が米国女子チームのコーチへ

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

2012年ロンドン・オリンピックで、アテネ大会女王を破って銅メダルを獲得したクラリッサ・チャン(米国)

 2008年世界選手権(東京)の女子48kg級チャンピオンで、2012年ロンドン・オリンピックで銅メダルを獲得したクラリッサ・チャン(米国=正式名は「クラリサ・キョウコ・メイ・リン・チャン」)が、米国女子チームのアシスタント・コーチに就任した。米国ナショナルチームの本拠地のコロラドスプリングズでテリー・スタイナー監督を助け、米国チームの強化にあたる。

 ハワイ出身のチャンは、中国系米国人の父と日本人(日系三世)の母の間に生まれ、祖母は福岡県出身。ハワイの高校でレスリングを始め、ミズーリバレー大で続けて全米選手権を5度制覇。2008年北京・2012年ロンドンの2度のオリンピックに出場した。

 現在までに米国女子でオリンピックに2度出場した選手はチャンを含めて3人いるが、メダルを取ったのはチャンだけ。米国レスリング協会のホームページは「米国レスリング界の偉大な女子選手の一人」と説明している。

 2008年世界選手権のあとは、短期間だが、岐阜県中津川市で幼稚園の英語の先生をしていた。

 チャンは「シニアからカデットを通じたアメリカのチームの強化に貢献できることに、とても興奮している。私の経験と知識を注ぎたい。スタイナー監督や世界のコーチからコーチ学を学び、コーチとしても成長したい」とコメントした。