※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
第34回を迎えたプロレス大賞授賞式(注=伊調馨選手は遅れて参加のため、この場には不在です)
伊調選手は、オリンピック4連覇をたたえられ、別に「財団法人東京スポーツ格技振興財団特別賞」が贈られた。
日本協会の福田富昭会長が「いつも格闘技の振興を真剣に考えてくださる太刀川恒夫会長には感謝している。格闘技のすばらしさ、面白さを真剣に取り上げていただいていることに心から感謝しています。オリンピックへの支援を多く受けており、その期待にこたえるため、(日本協会も)真剣に闘いたい」とあいさつ。本協会を長年にわたって支えている同新聞社への感謝の言葉を述べた。
授賞式では、新日本プロレスのエース、オカダ・カズチカらスター選手を前に、特に初受賞の選手は緊張の面持ちだが、その後のパーティーでは、出席した4選手が懐かしそうに歓談する女子選手がいた。東京・安部学院高~日大でレスリングをやり、2015年に「センダイガールズプロレスリング」に入門。今回、女子として初めて新人賞に輝いた橋本千紘選手。
土性選手とは67kg級で何度も闘った間柄。川井選手とは2010年クリッパン女子国際大会(スウェーデン)、登坂選手とは2011年アジア・ジュニア選手権(インドネシア)などの遠征に同行したチームメート。伊調選手とは、年齢差もあってそう多くの接点はなかったが、全日本合宿で練習の相手をしてもらっており、久しぶりの再会となった。
ステージで橋本千紘選手(中央)の気合ポーズをとる4人のオリンピック金メダリスト
「プロレスに来てよかった。女子プロレスにブームを起こします。来年のこの表彰式でMVPを取ることが目標です」。オリンピック金メダリストのエネルギーを受けて大きな目標を掲げ、2017年の飛躍が期待される。今月28日の大阪・港区民センター大会ではメーンイベントに出場予定。
なお、伊調選手は読売新聞社制定の「日本スポーツ大賞」も2年連続で選ばれており、この授賞式に先立って都内のパレスホテルで表彰を受けた。報道陣に対し、2020年東京オリンピックの出場を目指すかどうかは、「1年をかけて結論を出したい」と話した。
■伊調馨選手(ALSOK)「こうしてレスリングを表彰していただき、ありがとうございます。いつもレスリングを応援していただいている東京スポーツには感謝しています。昨年はいろんなことがたくさんあって、忘れられない1年になりました。2017年も2016年に負けない年にしたいです」
■登坂絵莉選手(東新住建)「4回目ですけど、受けるたびに喜びが沸き、また頑張ろう、という気持ちになります。(今年初めに痛めていた左足親指付近の手術を受けたが)他にも痛めているところがあり、完治と言えるまでには長い闘いになると思いますが、しっかり治したい。早くて3ヶ月、もっと伸びるかもしれませんが、焦りません」
■川井梨紗子選手(至学館大)「プロレスのすごい選手がたくさんいて、『すごい賞なんだなあ』という気持ちです。こうした賞をもらえたことはうれしいです。今年は58kg級で世界チャンピオンになることが目標です。5月にアジア選手権があるので、出られるようなら、それに出て弾みをつけたい」
■土性沙羅選手(至学館大)「世界一になった人しかもらえない賞なので、いただけてうれしいです。プロレスラーの方は顔とかにすごい傷があったりして、頑張っていることが感じられました。そんな方たちと同じように表彰していただき、うれしいです。世界選手権ではまだ優勝していないので、今年は世界チャンピオンが目標です」
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![]() 橋本選手を激励する(左から)東京スポーツ・酒井修社長、同・太刀川恒夫会長、日本協会・福田富昭会長。プロ入り2年足らずで、これだけの期待を受ける選手になった |