※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
赤石光生・強化本部長補佐(右端)の激励
栄和人・強化本部長は不在だったが、西口茂樹・副本部長(拓大教)を通じ「東京オリンピックはすぐにやってくる。自分が絶対に出るんだ、という気持ちを強くもって頑張ってほしい」とメッセージを送り、選手へ気持ちを伝えた。
同副本部長と赤石光生・強化本部長補佐(ジャパンビバレッジ)は、ともに猛練習の必要性を訴えつつも、けがをしないよう細心の注意を払うことを望み、男子フリースタイルの井上謙二・強化委員長(自衛隊)は「練習だけでなく、生活面でも襟を正し、施設を使わせてもらうことに感謝の気持ちを持ち、あいさつなどをしっかりして日本代表の自覚をもってほしい」と要望した。
同委員長は「勝負は1年ごと。今年は8月の世界選手権(フランス)に向けて全力を尽くし、選手の意識づけをしていきたい。自発的にできる選手だけが集まっていると思うが、スペシャリストのコーチに意識をいっそう高めてもらい、実力をアップさせたい」と話した。
男子フリースタイルは今月の下旬、軽中量級(57~74kg級)はロシアに遠征して「ヤリギン国際大会」に出場し、重量級(86kg級以上)は米国へ遠征して合宿と「デーブ・シュルツ国際大会」への出場を予定。61kg級の樋口黎(日体大)と74kg級の高谷惣亮(ALSOK)のオリンピアンを筆頭に全日本選手権の1、2位選手が海外へ飛び立つ。
選手を指導する井上謙二・男子フリースタイル強化委員長(自衛隊)
■家庭を持ち、新たな気持ちで東京オリンピックを目指す高谷惣亮(ALSOK)
チーム最年長の高谷は、リオデジャネイロ後は落ち込んでいたが、全日本選手権で6連覇を達成し、気持ちよく新年最初の合宿に参加できた。「負けた状態でいるのはつらいですね。全日本選手権で勝ったことでモチベーションが違います。合宿では若い選手も多く、気が引き締まる。高谷は元気だ、ということを見せていきたい」と、チームを牽引する自覚は十分。
気持ちを新たにする材料がもうひとつ。きょう1月11日、「1」が3つ並ぶ縁起のいい日を選んで約5年間交際していた一般女性と入籍する。よく「背負うものができると人間は強くなれる」というが、「背負う…、というより、ボクにとっては勝利の女神なんです。つきあった直後にロンドン・オリンピック出場が決まり、リオデジャネイロにも行けました。引き続き、そのパワーをもらいたい」と言う。今後は、より強力な“タッグチーム”となって2020年東京オリンピックを目指すことになりそう。
「2人で目指す東京オリンピックだね」との問いに、「2人とは限りません。(子供ができて)3人、4人になるかも。守るべき城をかかえ、しっかり頑張りたい」と、新しい年の飛躍を誓った。
![]() 高谷惣亮(ALSOK)の練習を新任の太田拓弥コーチ(早大コーチ)が見つめる |
![]() 日本のトップに返り咲いた57kg級の高橋侑希(ALSOK)も元気に参加 |
![]() 97kg級全日本王者の赤熊猶弥(左=自衛隊)と86kg級王者の松坂誠應(日体大)のスパーリングを小平清貴コーチ(警視庁)が見つめる |
![]() 重量級選手のスパーリング。東京オリンピックの最低限の目標は全階級出場! |