※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(文=増渕由気子、布施鋼治、岡野春希、谷口武)
■男子フリースタイル61kg級・樋口黎(日体大=同門の後輩との決勝を制して優勝)「オリンピック銀メダリストとして勝たなくてはいけないというプレッシャーを抱えた中で、ひとつずつ丁寧なレスリングができたのはプラスだったと思います。(61kg級は)57kg級の時でも同じで、力負けはしない方ですが、技術を増やす必要性を感じました。61kg級で来年のアジア選手権優勝、そして世界チャンピオンにもならなくてはいけないと思っています。自分の実力を61kg級で高めることを目標に練習に取り組んでいきたいです。イランやロシアの選手に勝つためには、体作りが大事だと思っています」
高谷惣亮(ALSOK)
■男子グレコローマン59kg級・文田健一郎(日体大=リオデジャネイロ・オリンピック銀メダリストの太田忍を破って優勝)「ずっと憧れで目標だった太田先輩に勝てて、今は安堵しています。決勝で当たると思い、倒そうとこの大会に挑みました。(3点を追いかける展開では)点差は離されましたが、自分は一気に大量点を取りに行くタイプなので、離されても焦りはなかったです。(この冬の海外遠征では)自分の通用する部分を伸ばしつつ、課題を修正し、少しでも早く世界のトップに立ちたいです。太田先輩のように世界で結果を残せるとはまだ思っていません。力をつけて、4年後は金メダルを取るつもりです。日本のグレコローマンを引っ張っていける存在になれるよう頑張ります」
泉武志(一宮グループ)
川井梨紗子(至学館大)
■女子69kg級・土性沙羅(至学館大=圧勝で全日本選手権6連覇を達成)「学生最後の試合を優勝で終えて良かったです。世界で勝つためには無失点で勝たなくてはいけないので、(全試合無失点で)良かったです。6連覇という数字は特に意識はしていませんでした。オリンピック後は、あまり練習ができませんでしたが、チャンピオンとして負けられないなと思って今大会は臨みました。来年も世界選手権がありますし、金メダルを取れるよう頑張りたいです。気持ちはもう東京オリンピックに向かっています。2連覇に向けて頑張ります」
■女子53kg級・向田真優(至学館大=世界選手権55kg級に続いての金メダル)「初日、2日目とJOCエリートアカデミーの後輩が優勝したことが刺激になり、負けないよう頑張れました。全日本選手権はまだ取っていないタイトル。優勝して今年をいい締めくくりにしたかったので、良かったです。世界選手権から間はありませんでしたが、体調面は問題なかったです。(世界チャンピオンとして臨んだ)今大会は緊張しませんでしたが、かえって心配でした。タックルの処理を同階級の吉田沙保里さんから教わりましたが、うまく生かせなかったので、そこは課題です。来年は今年以上の成績を残せるように頑張りたいです」