※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(文=増渕由気子、布施鋼治、岡野春希、谷口武)
■男子フリースタイル61㎏級・嶋江翔也(日体大=決勝進出も殊勲ならず)「1回戦は動きが悪かったけど、それから徐々に調子は上がっていた。(同門で1年上の)樋口先輩とはいつも一緒に練習しているので、手の内は分かっていた。ひとつひとつの技術は先輩の方がしっかりしていたのかなと思います。日体大はグレコローマンの方が成績を残している。樋口先輩らとともにこれから軽量級をどんどん盛り上げて行って、日体大のフリースタイルの強さも証明できたらいいと思っています。これからは全て1から見直したい。そうしないとチャンピオンにはなれないのかなと思います」
■男子フリースタイル61kg級・有元伸悟(近大職=世界選手権代表も、初戦で菊地憲に敗退)「中盤に3点差をつけることができなかった自分が悪いです。世界選手権が終わってすぐにこの大会というハードなスケジュールでしたが、それを抜きにしても同じ結果だったと思います。中盤に取り切れなかった自分が悪いです。審判が押し出しと判断したのならしょうがないです。菊地選手に試合をうまくまとめられてしまいました。やり直します」
■男子フリースタイル74kg級・山崎弥十朗(早大=大学1年生で決勝進出もオリンピアンの壁高し)「高谷選手は自分が想像している以上に力が強く、学生とは違う大人のレスリングだった。直線的なスピードは、74kg級のどの選手より早く、全日本合宿でやった以上にスピードが早かった。北村(公平)先輩や奥井(眞生)選手に勝って優勝も夢じゃないと思っていたが、一番になるには練習量と考え方が足りなくて、まだまだだと思った。思った以上にオリンピアンの壁は高かった。来年はJOC杯3連覇を目標に頑張り、この大会でも優勝したい」
■男子フリースタイル74kg級・北村公平(阪神酒販=早大のOB・現役対決。コーションの取り合いの末、ルーキー山崎弥十朗に敗れる)「チャレンジャーのつもりで挑んだ試合でした。相手が飛び込んでくるのを意識し、触ることができなかったです。お互いに持ち技が分かっているので(コーションの取り合いで負けてしまったのは)実力の差。自分の中で大きな意味のある大会でした。(若手が台頭する中、前日優勝した松本)篤史さんのように30歳手前でも楽しくできるのは大切だと思います。今後のことはよく考えてから答えを出したいです」
■男子フリースタイル74kg級・奥井眞生(国士舘大=全日本選抜王者が同2位選手と準決勝で当たり、僅差で敗れる)「(全日本選抜では山崎を追いかける展開で優勝したが)今回は自分が先制し反撃されてしまった。リードしたまま進められれば良かったが、甘かったですね。優勝してからの大会はいい結果が出なかったので、今回はチャレンジャーとしての気持ちで挑みました。(山崎選手は)力をつけていた。今までは自分よりも強い選手を見てきましたが、下の追い上げもすごいので、だれと当たってもいいように練習します。来年は進路も関わってくる大切な年。最初の大会である(学生の)リーグ戦で優勝し、いいスタートが切れるようにしたいです」
■男子フリースタイル74kg級・浅井翼(拓大=10月の国体優勝も、準決勝で高谷惣亮に敗退)「最初油断していました。タックルが来たのは予想外でした。試合と練習は違うと分かりました。攻めたかったのですが決め手が足りませんでした。(高谷選手は)タックルを取らせまいといつもより体勢が低く、タックルを取れませんでした。今回の試合は逃げてしまったので、次以降は気持ちの面で逃げないようにしていきたいです」