2016.12.22

【2016年全日本選手権・第1日/特集】健闘選手の声(男子グレコローマン)

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

(文=増渕由気子、布施鋼治、伊藤暉、岡野希春)


 ■男子グレコローマン66㎏級・川瀬克祥(国体で勝っている髙橋昭五に決勝で敗退)「決勝の髙橋は大学(日体大)の後輩でした。練習をやっている環境は一緒なので、手の内は分かっていた。そう簡単には続けては勝てない。髙橋は体力勝負。さしでの勝負を好む。髙橋が自分のスタイルを貫いたということが僕の敗因なんじゃないですかね。練習からもっといろいろな技を試して、もっと技術の向上を計りたい。来年以降、職を捜しています。いくつか話は来ているので、これから調整していきたい。レスリングに専念できる環境を求めて、2020年の東京オリンピックに向けて気持ちを切り換えて頑張りたい」


 ■男子グレコローマン66kg級・下山田培(日体大=国体王者・川瀬克祥に1-5から逆転負け)「1回戦目から大きなドローだったので、前夜から緊張していた。リードを奪って気を抜いてしまったところがあった。スタミナは十分にあったが、大丈夫だろう、という気持ちがあった。(国体優勝などしている)相手の勢いを止めたいという気持ちがあったが…。(国際大会のメダル獲得など)今年はインカレまでは調子よかった。秋に不調で取り戻せなかったのは悔しい思いです。卒業後は警視庁へ進みます。明日から、できることをしっかりやって鍛え直したい」


 ■男子グレコローマン80kg級・鶴田峻大(自衛隊=レスリング歴1年半で全日本2位へ)「場外ポイントがなければ、攻め切れていたと思う。初戦から場外について注意されていたのに、そこが直せていなかった。(決勝の相手の)前田選手は10月の社会人オープン選手権で勝っていた選手。緊張はなかった。自分はテクニカルポイントを獲るより、差し押しで6分間攻めるタイプ。だからテクニカルポイントを獲られてしまっては、どうしても負けてしまいます。場外に押し出されてしまった点が悔やまれます。練習量も(自分のほうが)上なのに負けてしまったのが悔しかった。(自己)最高の成績だけど、負けてしまったら反省が残ってしまう」


 ■男子グレコローマン130㎏級 谷田昇大(和歌山県教育庁=決勝で園田新に敗退)「言い訳になってしまうけど、国体が終わってから仕事の都合もあって大会に向けての準備は1週間しかできなかった。その短い準備期間のことを考えたら、最低限の結果は残せたんじゃないかと思います。(大学の)後輩の園田と決勝で当たったのは5~6回目。僕が勝ったのは東京国体の時に闘った時だけです。来年以降はもっともっと練習時間を確保して、国内の重量級で切磋琢磨できるようにしたい。そうしないと、誰が世界に行ってもしんどいと思う」