※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
決勝で快勝し、満面の笑みを浮かべた向田真優(至学館大)
向田は初戦の2回戦で昨年のパンアメリカン選手権優勝のサラ・ヒルデブラント(米国)を13-2のテクニカルフォールで下し、3回戦と準決勝をいずれも10-0のテクニカルフォール勝ち。決勝は2014・15年世界選手権2位のイリナ・オロゴノワ(ロシア)と対戦し、1分27秒、10-0で快勝した。
女子の世界一誕生は今夏のリオデジャネイロ・オリンピック63kg級で優勝した川井梨紗子(至学館大)以来で25人目(注=土性沙羅も初優勝しているが、川井が1日遅かった)。向田は2012・13年に世界カデット選手権を制し、2014年にユース・オリンピック優勝。今年は8月に世界ジュニア選手権で優勝しており、段階を追って世界一に上り詰めた。
表彰式での向田(左から2人目)
男子フリースタイル61kg級の有元伸悟(近大職)は初戦の2回戦で地元のハンガリー選手を破ったものの、3回戦で今年2月のアジア選手権2位のベフナム・エフサンプール(イラン)に黒星。
男子グレコローマンの梅野貴裕(愛媛県協会)も初戦の2回戦で2015年世界選手権3位のアダム・クラク(ロシア)に敗れ、両選手とも敗者復活戦に回れなかった。
各選手の成績は下記の通り。
◎女子
【55kg級】向田真優(至学館大) 優勝=17選手出場
決 勝 ○[Tフォール、1:27=10-0]Irina OLOGONOVA(ロシア)
《試合経過》開始早々、向田が右脚を取ってテークダウン。さらにタックルを決め、アンクルホールドで6-0へ。組み合って外無双で倒し、アンクルホールドで、あっさり10-0とした。
準決勝 ○[Tフォール、4:38=10-0]Aiym ABDILDINA(カザフスタン)
《試合経過》向田が第1ピリオドの中盤に2度テークダウンを決めて4-0。第2ピリオドもタックルを3度決め、10-0とした。
3回戦 ○[Tフォール、3:20=10-0]Ramona GALAMBOS(ハンガリー)
《試合経過》向田が第1ピリオド、4度のタックルを決めて8点をリード。第2ピリオド開始後にもタックルを決めてテクニカルフォール。
2回戦 ○[Tフォール、5:06=13-2]Sarah ann HILDEBRANDT(米国)
《試合経過》向田が開始早々にタックルを決め、50秒頃にもタックル。2分30秒頃にもタックルから場外に出して1点を加えた。第2ピリオド、タックルで2点を加えたあと、崩されて2点を失ったが、タックルで返し、ローリング2回転でテクニカルフォール勝ち。
1回戦 BYE
◎男子フリースタイル
【61kg級】有元伸悟(近大職) 11位=22選手出場
3回戦 ●[Tフォール、5:06=0-11]Behnam eshagh EHSANPOOR(イラン)
《試合経過》第1ピリオド、有元がタックルを決められ、一気にニアフォールの体勢へ追い込まれる。フォールは免れたが0-4。このあとも2度、テークダウンを奪われ、0-8で折り返し。第2ピリオド中盤、タックルをこらえたが場外へ出てしまって0-9とされたあと、テークダウンを取られて11点差へ。
※敗者復活戦に回れず
2回戦 ○[8-2]Jozsef MOLNAR(ハンガリー)
《試合経過》第1ピリオド、アテンションを取られた有元だが、タックルを2度決めて4-0。第2ピリオド、左脚を取られて2点を失ったが、タックルを2度決めて8-2とした。
1回戦 BYE
◎男子グレコローマン
【71kg級】梅野貴裕(愛媛県協会) 26位=29選手出場
2回戦 ●[1-5]Adam KURAK(ロシア)
《試合経過》第1ピリオド、梅野がパッシブを取られて」0-1。第2ピリオド、場外へ出されて2点を失ったが、相手にパッシブを課して1-3。がぶりを執拗に狙った梅野だが、チョーク(首絞め)の反則を取られ、1-5とされてタイムアップ。
1回戦 BYE