※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
ハンガリーへ向けて出発した日本チーム
3スタイルをまとめる西口茂樹監督(拓大教)は「全日本チームとしての正式なスタートは、全日本選手権が終わってからになるのかもしれないが、2020年東京オリンピックへ向けての本格スタートとなる大会。あくまでも世界一を目指す選手、飛躍へつなげようとする選手、西日本の意地を見せようとする選手、それぞれの立場から目指すものが違うと思うが、日本代表の誇りをもって頑張ってほしい」と要望。
今年がオリンピック・イヤーだったことで開催される大会であり、ふだんの年にはない大会。その点を指摘し、「せっかくのチャンスをもらったのだから、これを生かすよう全力を尽くしてほしい」と話した。
この大会でコーチ・デビューを果たす男子フリースタイルの前田翔吾コーチ(クリナップ)は「コーチと選手の関係で一番大事なことは信頼関係。今回の代表2人とはまだ十分な信頼関係を築けてはいないが、この遠征中にしっかりとコミュニケーションをとり、いい関係をつくっていきたい」と“新任の抱負”。「選手が全力で闘えるようサポートしたい」と話した。
男子グレコローマンの豊田雅俊コーチ(警視庁)は「日本で一番強い選手が出場する大会。外国はどんな選手が出てくるか分からないが、各選手の持ち味をしっかり出させ、いい結果を出せるよう最善を尽くします」と、女子の笹山秀雄コーチ(自衛隊)は「2人とも若い選手。力を残すことなく闘わせ、金メダルを持ち帰らせたい。2人とも国際経験は十分にある選手なので、楽しみです」と、それぞれ話した。
3スタイルをまとめる最年長の梅野貴裕主将(男子グレコローマン71kg級=愛媛県協会)は「チーム一丸となって全員がメダルを取れるように頑張りたい。こうした形(各スタイル2選手の3スタイル)のチームは初めてと思う。少人数だけに、より結束できると思う。みんなで闘う、という気持ちをつくりたい」と“団結”を強調。
個人的には「自分の力が世界に通じるかどうかの挑戦です。自信のある技で勝負したい。地元からの期待も大きいけど、プレッシャーがあった方が体が動くので、ありがたいです」と、期待をエネルギーに変えて挑戦する意気込み見せた。
一方、チーム最年少の19歳で出場する向田は「少し緊張しています。チャレンジャー精神で頑張りたい」と第一声。これまで世界カデット選手権、ユース・オリンピック、世界ジュニア選手権に出場し、それぞれ結果(優勝)を出してきている選手だが、シニアの選手権となると「(気持ちは)ちょっと違いますね。まず雰囲気にのまれず、自分のレスリングをやり、一戦一戦集中して頑張りたい」と話した。
《大会日程》
12月10日(土) 女子55kg級/男子フリースタイル61kg級/男子グレコローマン71kg級
11日(日) 女子60kg級/男子フリースタイル70kg級/男子グレコローマン80kg級
◎役員
【監督】西口茂樹(拓大教)
【男子グレコローマン・コーチ】豊田雅俊(警視庁)、【男子フリースタイル・コーチ】前田翔吾(クリナップ)、【女子コーチ】笹山秀雄(自衛隊)
【ドクター】藤木崇史(国立スポーツ科学センター)、【トレーナー】佐藤守重(ファクトリージャパン)
【帯同審判】酒井久治(山梨・山梨学院大付高教)
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◎選手
【男子グレコローマン】
▼71kg級 梅野貴裕(愛媛県協会)
▼80kg級 阪部 創(自衛隊)
【男子フリースタイル】
▼61kg級 有元伸悟(近大職)
▼70kg級 多胡島伸佳(早大)
【女子】
▼55kg級 向田真優(至学館大)
▼60kg級 坂野結衣(日大)