※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
最近は見かけなくなったが、プロ野球では両軍の選手らが入り乱れての乱闘が時たまあり、ファンの“楽しみのひとつ”でもあったが(日本オリンピック委員会の暴力撲滅宣言のもと、野球のオリンピック競技入りのため、根絶を目指しているとの情報もある)、ルーマニア・ブカレストで行われた欧州ネーションズカップで、選手同士のいざこざから両軍コーチなどが乱入しての大乱闘があった。
問題の試合は11月18日に行われた男子グレコローマンの予選リーグ、ロシア-ジョージアの一戦。かつてソ連の共和国だった両国は、現在は対立状態で、国交が断絶されている。85kg級のイミール・シャラフェトディノフ(ロシア)とズラブ・ダトナシビリ(ジョージア)の試合は当初から感情的だったとのこと。
ダトナシビリが相手の何らかのアクションに抗議してシャラフェトディノフを突くと、シャラフェトディノフがパンチで応酬。コーチングスタッフや応援席からも関係者とおぼしき人がマットになだれ込み、乱闘となった。試合は両選手失格へ。
ロシアのゴギ・ゴクアシビリ監督は「2人とも冷静さを失っていた。落ち着いたあと、きちんと握手させ、和解した」と話し、最後は円満に解決したようだが…。大会はロシアが優勝した。