2016.11.15

ビル・ファーレル国際大会(米国)出場の日本チームが帰国

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 米国・ニューヨークで行われた「ビル・ファーレル国際大会」に出場した社会人選抜チームが11月14日、成田空港着の日本航空で帰国した。女子53kg級の矢後佑華(警視庁警察学校)と63kg級優勝の伊藤彩香(東新住建)が昨年に続く優勝、男子グレコローマン59kg級の田野倉翔太(クリナップ)と66kg級の川瀬克祥(岩手県体協)が優勝という結果で、他に女子で銀メダルと銅メダルを1個ずつ取った。

 今村浩之コーチ(クリナップ)は「15ヶ国くらいが参加し、試合数を多くこなせるだけの参加選手数があった。どの選手にとってもいい経験。優勝した選手は、持っている力を出し切っての優勝と思う」と評価。

 男子フリースタイルはメダルに手が届かなかったが、「内容的には競っていて、もう一歩という試合が多かった」と振り返った。

 社会人選手の強化のために毎年実施している遠征。全日本選手権を約1ヶ月後に控えているだけに、「けがをさせてはならない」と神経を使ったそうだが、「けが人もなく、収穫は多かった。今回の経験をもとに全日本選手権では頑張ってくれると思う」と期待した。


 ■女子53kg級優勝・矢後佑華(警視庁警察学校)「去年に続いて優勝でき、よかったです。自分から積極的に攻めることができ、ポイントもやらずに勝ったことで、内容的にも満足できる優勝です。警視庁への就職が決まり(来春までは警察学校)、レスリングに専念できる環境を得ることができました。リオデジャネイロ・オリンピックを見て、あの舞台に立ちたいという思いから(就職を)決めました。階級を上げたので、パワーをつけて頑張りたいと思います」

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 ■女子63kg級優勝・伊藤彩香(東新住建)「自分から攻めて、ポイントをやらずにきっちり勝とうと思いました。2回戦で2回ポイントを取られたのが反省点。来週のゴールデン・グランプリ決勝大会にも出るので、反省を生かしてしっかり勝ちたい。全日本選手権へ向けて試合が続くけど、チャンスをもらえたのだから、しっかり生かしたい。今年の夏、リオデジャネイロでの先輩後輩の活躍を見て刺激されました。自分も絶対にあの舞台に出たい」

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 ■男子グレコローマン59kg級優勝・田野倉翔太(クリナップ)「国際大会は2月のアジア選手権以来。やはり勘は鈍っていましたが、リラックスして試合ができたことがよかったような気がします。2月はオリンピックを逃した直後で、正直なところ、気持ちは今ひとつでした。オリンピックで後輩(太田忍)が活躍して刺激になった。気持ちを切り替えて1年ごとに頑張っていきたい。」

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 ■男子グレコローマン66kg級優勝・川瀬克祥(岩手県体協)「国際大会優勝は初めて。貴重な経験をすることができました。岩手国体で、グレコローマンに転向して初の優勝を経験し、今回の優勝。とてもいい流れがつくれました。高校生を指導しながらの練習の中で自分の成長もあり、この結果につながっているような気がします。練習している環境(東京での練習は母校の日体大)からこの階級でオリンピック代表(井上智裕)が出ているので、オリンピックへの気持ちが高まっています。東京オリンピックへ向けて頑張ります」