※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
“吉田沙保里”に見送られてポーランドへ向かった日本選手団
田村知一団長(全日本マスターズ連盟副理事長)は「去年、金3個、銀2個、銅2個を取った。今年はそれを上回ることが目標。宮原監督の的確な指示にかかっているので、監督にはっぱをかけています」と必勝を宣言。
3年連続優勝の期待があった勝目力也さん(防衛大教)は体調不良で不参加となったが、1984年ロサンゼルス・オリンピックの金メダリストで、元自衛隊監督の宮原厚次・連盟強化委員長を監督にすえて万全の態勢をしいたあたりに、意欲が表れている。
その宮原監督は、来年以降の参戦のための視察も兼ねているようで、「世界ベテランズ選手権のレベルを見てみたかった」と言う。しかし、「今回は皆さんの支えになれるように尽くしたい。各所属で頑張って練習してきている選手ばかり。実力を十分に発揮してほしい。金3つ以上が目標」と、この遠征はチームのサポートに徹する腹積もりだ。
昨年の大会から女子の部が新設され、日本は今年から参加する。女子B( 41〜45歳)53kg級に参加する飯田瑞江さん(横須賀ジュニアクラブ)は「日本の女子第1号というのは光栄です。(不参加となった同クラブの)勝目さんの分まで頑張ってきます。(女子でもう一人参加の)中村さんとともに、いい色のメダルを持ち帰ります」と金メダルを宣言。
自衛隊で3年間レスリングをやっていて、その時は今回の宮原監督から指導を受けていた。「宮原監督と遠征に同行できるのは幸せです。いずれ、宮原監督の奥さん(真由美さん=旧姓田中、1993年世界選手権代表)を含めて3人で大会に出たいです」と話した。
女子A(35~40歳)58kg級の中村香織さん(新潟栄和クラブ)は、学生時代は陸上の選手で、社会人になってからレスリングを始めた選手。「子供の頃からオリンピックが夢だった。夢はかなわなかったけれど、レスリングをやったことで、こうして世界大会に出られるのはうれしい。私にとってのオリンピック。自分の力を出し切って頑張りたい」と気合を入れた。
空港まで見送りに来た全日本マスターズ連盟の吉田義勝会長(1964年東京オリンピック金メダリスト)は「これだけ大勢の選手が世界大会に出てくれるのはありがたい。年々増えていることも喜ばしい。成績もさることながら、世界大会の雰囲気を味わってきてほしい」と話して送り出した。
日本で世界ベテランズ選手権を開催したいという夢を持っており、そのノウハウを学んできてほしい」と、勝敗以外の収穫も期待した。
日本選手団は下記の通り。
![]() 見送りの吉田義勝・全日本マスターズ連盟会長の激励 |
![]() 日本女子初参加の飯田瑞江さん(左=横須賀ジュニアクラブ)と中村香織さん(新潟栄和クラブ)。左端は田村知一団長、右端は宮原厚次監督 |
《大会日程》
10月7日(金) 男子B・E・F
8日(土) 男子C・D、女子B・C
9日(日) 男子A・G、女子A
◎役員
【団長】田村知一(全日本マスターズ連盟副理事長)
【監督】宮原厚次(全日本マスターズ連盟強化委員長)、【コーチ】木下孝彦(小玉ジュニアクラブ)
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◎選手
【男子A(35~40歳)】
▼58kg級 岡田英雅(ワセダクラブ)
▼63kg級 大石健二(三多摩サンボスクール)
▼85kg級 長谷川充(KEIO WRESTLING CLUB)
▼130kg級 宍戸将春(フィギュアフォークラブ)
【男子B(41~45歳)】
▼58kg級 蛎崎 誠(富山県社会人連盟)
▼69kg級 伊東克佳(フィギュアフォークラブ)
▼85kg級 柴田 寛(周南市役所)
【男子C(46~50歳)】
▼97kg級 榊原啓三(錬成塾)
【男子D(51~55歳)】
▼69kg級 尾形 博(松戸クラブ)
▼76kg級 掛札 保(松陰クラブ)
▼85kg級 湯川栄光(NPO法人ナゴヤアカデミー)
【男子F(61~65歳)】
▼76kg級 野山 繁(くらしきジュニアスクール)
【女子A(35~40歳)】
▼58kg級 中村香織(新潟栄和クラブ)
【女子B(41〜45歳)】
▼53kg級 飯田瑞江(横須賀ジュニアクラブ)