2016.09.15

【リオデジャネイロ・レビュー(8)】女子53kg級メダリスト/表彰写真・略歴

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。


【金メダル】Maroulis, Helen(ヘレン・マロウリス=米国)

 1991年9月19日生まれ、24歳。2008年世界ジュニア選手権51kg級3位で国際舞台へ。同年の世界選手権(東京)にも出場(8位)。2011年に55kg級で世界ジュニア選手権優勝、世界選手権5位と躍進。2012年世界選手権で2位となり、階級区分変更後も55kg級で闘って2014年世界選手権3位。2015年世界選手権優勝。その後、53kg級へ。2014年秋から2階級にわたって国際大会で9大会連続優勝でリオデジャネイロへ臨んだ。決勝で吉田沙保里の4連覇を阻止し、米国女子史上初のオリンピック・チャンピオンに輝いた。

 ヘレン・マロウリスの話「サオリ・ヨシダは私のヒーローであり、このスポーツで最も輝いている選手です。長い間、闘う(勝つ)ことを夢見て、研究に研究を重ねてきました。53kg級へ落とすため、あらゆる節制をやり、家族との団らんもしませんでした。この優勝は、私がこれまでの人生で成し遂げた中で、肉体的にも、精神的にも、最もハードだったことです。『本当? 本当に勝ったの?』という気持ちです」

《優勝までの試合結果》
決  勝 ○[4-1]吉田沙保里(日本)
準決勝 ○[フォール、8-0]Mattsson, Sofia(スウェーデン)
3回戦  ○[7-4]Jong, Myong-Suk(北朝鮮)
2回戦  ○[Tフォール、10-0]Zhong, Xuechun(中国)
1回戦  ○[Tフォール、12-1]Khavaldzhy Blahinya, Yuliia(ウクライナ)

【銀メダル】吉田沙保里(日本)

 1982年10月5日生まれ、33歳。世界カデット選手権と世界ジュニア選手権を2連覇ずつしたあと、2002年世界選手権に初出場初優勝。以後、3度のオリンピックを含めて16度の世界一となり、リオデジャネイロへ臨んだ。この間、アジア大会4連覇も達成している。2001年12月~2008年1月に国内外で119連勝、個人戦に限ればこの大会の準決勝まで206連勝を樹立した。


【銅メダル】Sinishin, Natalya(ナタリア・シニシン=アゼルバイジャン)

 1985年7月3日生まれ、31歳。元ウクライナ国籍。2006・07年世界選手権59kg級で連続3位となり、2008年北京オリンピック55kg級に出場。2012年ロンドン・オリンピックは逃した。2015年からアゼルバイジャン国籍へ。58kg級でユリア・ラトケビッチとの激しい代表争いの末、ラトケビッチが58kg級へ、自身は53kg級に落として出場した。


【銅メダル】Mattsson, Sofia(ソフィア・マットソン=スウェーデン)

  1989年11月11日生まれ、26歳。2004年に14歳で欧州カデット選手権43kg級で優勝し、2006年には世界ジュニア選手権48kg級で優勝。2008年北京オリンピック48kg級に出場(12位)したあと、2009年世界選手権51kg級で優勝。2012年ロンドン・オリンピックは55kg級に出て7位。2013~15年の世界選手権(55・53kg級)は3年連続で吉田沙保里と決勝を争い、いずれも銀メダルだった。


《決勝VTR》ヘレン・マロウリス(米国)○[4-1]●吉田沙保里(日本)

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