※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
両親(観客席最前列)に見守られる中、オリンピック・チャンピオンへ
75kg級の渡利璃穏(アイシン・エィ・ダブリュ)は初戦の1回戦で敗れ、敗者復活戦に回れなかった。
63kg級として国際大会3大会目となる川井は、3回戦で欧州選手権3度優勝のアナスタシア・グリゴリエワ(ラトビア)を破るなど3試合を勝ち抜いて決勝へ。欧州予選優勝で出場権を獲得したマリア・ママシュク(ベラルーシ)を6-0で下し、昨年の世界選手権2位を上回る金メダルを獲得した。
吉田は準決勝までの3試合を無失点で勝ち上がる内容で決勝へ進んだが、マロウリスとの一戦は1-0のあとテークダウンを奪われ追う展開へ。終盤にも2点を失い、4連覇ならなかった。
この日で女子が終了。日本は6階級中5階級でメダルを獲得。金メダル4個、銀メダルが1個だった。
各選手の成績は下記の通り。
![]() 勝利のウイニングラン、川井梨紗子(至学館大) |
![]() 金メダルを逃した吉田沙保里を、母・幸代さんはしっかりと抱きしめた |
◎女子
【53kg級】吉田沙保里(フリー) 2位=19選手出場
決勝 ●[1-4]Helen Louise Maroulis(米国)
《試合経過》序盤に攻めていたのは吉田。タックルからテークダウンを奪おうとするが、バックに回り込めずにブレーク。マロウリスはアクティブタイムで得点できず、吉田に1点が入ってハーフタイム。第2ピリオド、吉田が投げ技に行ったところをバックにつかれて2失点。残り1分、場外際でテークダウンを奪われて2点を失って1-4とリードされる。終盤に何度も両足タックルに行くが、すべて切られてしまいタイムアップ。4連覇ならなかった。
----------------------------
準決勝 〇[6-0]Betzabeth Angeli. Arguello Villegas(ベネズエラ)
《試合経過》第1ピリオド2分、アクティブタイムで吉田が1点を先制。その後、相手を落としてバックへ回った。第2ピリオドの序盤にもタックルで2点を追加し、6-0で勝利。
----------------------------
3回戦 〇[9-0] Isabelle Sambou(セネガル)
《試合経過》第1ピリオド、序盤にパックポイントを奪ってローリング2回で6-0。第2ピリオドは、序盤に相手にアクティブタイムを与えた末に1点を追加。終盤にタックルを決めて大勝した。
----------------------------
2回戦 〇[4-0] Natalya Sinishin(アゼルバイジャン)
《試合経過》第1ピリオド2分、相手にアクティブタイムを課して得点を許さず1点を奪う。第2ピリオド、片足タックルからテークダウンを奪って2点。ラスト5秒でもタックルを奪って2点を追加した。
----------------------------
1回戦 BYE
【63kg級】川井梨紗子(至学館大) 優勝=19選手出場
決勝 〇[6-0]Maryia Mamashuk(ベラルーシ)
《試合経過》開始43秒、タックルで2点。第2ピリオドもタックルが決まって2点を追加。終盤に相手が攻めた後のすきをついてバックポイントを奪う。6-0で金メダルマッチをものにした。
----------------------------
準決勝 〇[Tフォール、2:10=10-0]Inna Trazhukova(ロシア)
《試合経過》第1ピリオド1分20秒、川井がタックルで2点を先制。続けて4点となるタックルを決め、アンクルホールドで2点を加える。2分すぎ、さらにタックルを決め、10-0のテクニカルフォール勝ち。
----------------------------
3回戦 〇[8-2]Anastasija Grigorjeva(ラトビア)
《試合経過》第1ピリオド序盤にバックポイントで2点。中盤にタックルでさらに2点。第2ピリオドも高速タックルでテークダウンを奪って2点。終盤にはそれぞれ1度ずつバックポイントを奪い合って8-2で終了。
----------------------------
2回戦 〇[5-0]Monika Ewa Michalik(ポーランド)
《試合経過》第1ピリオド、相手のアクティブタイムで1点を先制。1分46秒、右の片足タックルテークダウンを奪い、さらにアンクルホールドで2点を追加。第2ピリオドの中盤、相手が仕掛けてきたところをカウンターでバックを奪って2点。
----------------------------
1回戦 BYE
【75kg級】渡利璃穏(アイシン・エィ・ダブリュ) 14位=18選手出場
1回戦 ●[3-4]Aline Da Silva Ferreira(ブラジル)
《試合経過》渡利は低い片足タックルなどを何度も仕掛けるが、テークダウンに持ちこめない。相手にアクティブタイムが課されて先に1点を奪ってハーフタイム。第2ピリオド55秒、相手の投げ技で4失点。その後タックルで2点を返すが1点差でタイムアップとなった。