※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(文=布施鋼治)
■西口茂樹・男子グレコローマン強化委員長「キューバ選手は、太田にとってやりにくくない相手だと思っていた。太田も厳しい練習をしていて、右肩をリオデジャネイロに入ってから痛めていて、痛み止めをしながら闘っていた。よくここまでこられた。かける言葉は『ご苦労さん』しかないです。
でも、金メダルを取らせたかったです。(惨敗だった昨年の)ラスベガスの世界選手権に比べたら、頑張ってくれたと思う。(男子メダルの連続記録を更新できて)ホッとしているし、3スタイルの切り込み隊長としてはいい仕事をしてくれた」
--------------------------- 太田忍と太田を支えた松本慎吾・日体大監督
強化の方針は間違いなかったと確信している。金メダルを獲らせるためには、もう一つ二つ、上にいかないといけないのが分かりました。決勝は紙一重ではなく、差があった。これから東京オリンピックに向けて、もしくは来年の世界選手権に向けて強化していきたい」
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■大橋正教・ALSOK監督の話「北京オリンピックで銀メダルを獲った松永(共広=当時ALSOK)を見ているような感じだった。厳しいプロックの中、勝ち上がっていったと思う。世界で実績のない中、オリンピック王者や世界選手権2位も破って決勝まで上がってくれたことはすごい。
決勝のキューバ戦(イスマイル)はもう少し噛み合う試合になると思ったけど、相手はがぶられないように研究していたし、(レフェリーが)がぶりの体勢を止めるのが早かった気がする。そこで少しリズムが狂ったのかも。ただ、自分の力を出し切って負けたんだったら、東京に向けて頑張ればいい」