2016.08.15

【リオデジャネイロ特集】関係者談話(西口茂樹、松本慎吾、大橋正教)

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

(文=布施鋼治)


 ■西口茂樹・男子グレコローマン強化委員長「キューバ選手は、太田にとってやりにくくない相手だと思っていた。太田も厳しい練習をしていて、右肩をリオデジャネイロに入ってから痛めていて、痛み止めをしながら闘っていた。よくここまでこられた。かける言葉は『ご苦労さん』しかないです。

 でも、金メダルを取らせたかったです。(惨敗だった昨年の)ラスベガスの世界選手権に比べたら、頑張ってくれたと思う。(男子メダルの連続記録を更新できて)ホッとしているし、3スタイルの切り込み隊長としてはいい仕事をしてくれた」

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 ■日体大・松本慎吾監督「金メダルは本当の実力がないと難しいんだな、と感じた。1回戦でスーリヤンに勝って、勢いで決勝まで進んだんですけど、決勝ではその勢いをつぶされてしまったような試合になってしまった。この結果をしっかり受け止めて、次の強化に取り組みたい。

 強化の方針は間違いなかったと確信している。金メダルを獲らせるためには、もう一つ二つ、上にいかないといけないのが分かりました。決勝は紙一重ではなく、差があった。これから東京オリンピックに向けて、もしくは来年の世界選手権に向けて強化していきたい」

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 ■大橋正教・ALSOK監督の話「北京オリンピックで銀メダルを獲った松永(共広=当時ALSOK)を見ているような感じだった。厳しいプロックの中、勝ち上がっていったと思う。世界で実績のない中、オリンピック王者や世界選手権2位も破って決勝まで上がってくれたことはすごい。

 決勝のキューバ戦(イスマイル)はもう少し噛み合う試合になると思ったけど、相手はがぶられないように研究していたし、(レフェリーが)がぶりの体勢を止めるのが早かった気がする。そこで少しリズムが狂ったのかも。ただ、自分の力を出し切って負けたんだったら、東京に向けて頑張ればいい」