2016.07.10

メルドニウムの基準修正により、5選手の順位はく奪を解除

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 世界レスリング連盟(UWW)は7月9日、リオデジャネイロ・オリンピックの予選においてドーピング違反によって順位をはく奪した選手のうち、5選手を国際オリンピック委員会(IOC)と世界アンチドーピング機構(WADA)のメルドニウムに対する基準の修正にしたがい、処分を解除したことを発表した。
 
 スタミナ増強の効果があるメルドニウムは今年1月に禁止薬物に指定されたが、体内に残存する期間が長く、陽性反応を示した選手に禁止が発表されたかなり以前に使用をやめていた選手が含まれている可能性が出てきた。そのため、検出量がごく微量だった場合は処分しないことにした。
 
 今回、処分が解除されたのは下記の選手。
 
■男子フリースタイル65kg級優勝 Magomedmurad Gadzhiev(ポーランド)
■男子グレコローマン85kg級 Zhanarbek Kenzheev(キルギス)
■女子53kg級 Sumiya Erdenechimeg(モンゴル)
■男子フリースタイル125kg級優勝 Allen Zasieiev(ウクライナ)
■女子58kg級2位 Oksana Herhel(ウクライナ)
 
 今回の決定は、すでに確保しているオリンピックの出場枠には影響しないとのことで、上記選手は処分を解除されただけで、オリンピックには出場できないもよう。