※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(6月19日、ポーランド・スパワ)
■女子58kg級優勝・伊調馨(ALSOK)「(決勝は相手がラフなレスリングをする選手で、頭突きを受け)痛かったです。攻めるレスリングの前に、自分の構えや一歩踏み出すこと、攻めのつなぎ方がうまく出せなかったと思います。躊躇(ちゅうちょ)してしまっている自分もありました。いつも通り闘うことは難しいです。
いろんな方に壮行会などをして頂き、マスコミの皆さんにも注目され、オリンピック4連覇というのを意識しすぎてしまうのかな、と思います。自分だけの気持ちのようにいるのは難しいですね。
でも、緊張の中でやれたのはよかったのかな、とも思います。課題を持って臨み、やるべきことをやったと思います。課題も浮き彫りになりました。これから2ヶ月間、どんな練習をすればよいのか考えさせられた収穫の多い遠征でした」
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■男子グレコローマン66kg級3位・下山田培(日体大)「こちらにきて合宿に参加し、ボコボコにやられすぎて、試合で一回でも勝てるかどうか分からず、不安に思っていました。それでも、僕は減量がないので、先輩方が調整している時にも韓国チームと練習したりして、豊田監督と笹本コーチにアドバイスをいただき、対策を練り、確認、確認という作業ができました。
そのおかげで、特にスタンドで(周囲から言われていた)『待っていて何もしない』というレスリングから少し変われたかなと思います。卒業してもレスリングを続ける予定なので、2020年東京オリンピックに向けて、海外で勝てるレスリングをできるようになっていきたいです」
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■男子グレコローマン66kg級・井上智裕(三恵海運=初戦敗退)「今まであまり経験したことがないタイプが相手で、引き込んでくる選手でした。自分の形が作れず、負けてしまったのはよくありませんでしたが、オリンピック前に経験できてよかったです。海外の選手は、日本選手はあまり出さない形の投げを打ってくることが多いので、受けの対策や、そういう選手にどう攻めるかを考えてやっていきたい。
1試合だけでしたが、得るものはたくさんありました。僕は減量が8~10kgと多いので、日本に帰ってすぐにでも体を作り直し、絞って、本番でいい動きができるようにしたいと思います」