※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
高校選手の善意を集めた募金箱
同校の森太郎監督は「金額は多くないが、高校生が自分の小遣いの中から寄付してくれた貴重な募金。気持ちを被災地に伝えたい。少しでも被災地のためになればいいと思います」と話し、熊本県の復興を望んだ。
ゴールデンウイークの大和広陵高校での合同合宿は、高体連専門部の活動とはまったく別に、10年ほど前に森監督が周辺の高校に呼びかけて始まった。スタート時は100人足らずだったが、年を重ねるごとに参加校が増え、今年は通いで参加した選手を含めて約350選手となった。
日程は、5月2日夕方に集合し、3日に試合、4日と5日が練習。オリンピック2度出場の新潟・新潟県央工高の原喜彦監督(専門部強化委員長)のほか、全国トップ選手を育てている三重・いなべ総合学園高の藤波俊一監督、岐阜・岐南工高の藤田隆康監督、和歌山・和歌山北高の森下浩監督、滋賀・栗東高の田中秀人監督らを中心に指導にあたった。
毎年暮れに全国6ヶ所で実施しているNTSブロック研修会は、1ヶ所あたり約250選手の参加。350選手参加の合宿は、最大規模ではないか。
宿泊は、高校内の特別教室に貸布団をしいての“臨時ホテル”で、宿泊代は「0円」。食事は保護者会の人たちが全面協力し、賄ってくれる。したがって、交通費以外でかかる経費は、食費と貸布団代などの実費のみ。
森監督は「選手の家庭に負担をかけないよう、経費をかけないことを心掛けています」と話し、今後もこの方針のもと、続けていきたいという。
⦅参加校⦆
【宮城】仙台城南、【新潟】新潟県央工、【長野】上田西、【富山】高岡商、【石川】=選抜、【岐阜】中津商、岐阜工、岐南工、【愛知】名古屋工、【三重】いなべ総合学園、【奈良】大和広陵、天理教校、【滋賀】栗東、【京都】京都廣学舘、【和歌山】新宮、和歌山北、【兵庫】須磨翔風、六甲アイランド、倉敷鷲羽、猪名川、神戸高塚、【岡山】笠岡工、倉敷、備前緑陽、【広島】=選抜、【香川】香川中央、高松北、多度津
![]() 約350人が集まっての合宿スタート |
![]() 4面マットで練習が行われた |