2016.05.07

4選手とも出場枠獲得ならず…オリンピック世界予選最終戦(男子グレコローマン)

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 【イスタンブール(トルコ)、文・撮影=池田安佑美】リオデジャネイロ・オリンピック世界予選最終戦は5月6日、トルコ・イスタンブールで開幕。男子グレコローマンの全階級が行われ、日本から出場した4選手は、いずれも出場枠を取ることができなかった。

 4選手の中で唯一初戦(2回戦)を勝った130kg級の園田新(拓大)は、3回戦で5度にわたって世界選手権2位の成績を持ち、2000年シドニー大会からオリンピックに4大会連続で出場しているミハリー・ディーク・バルドス(ハンガリー)に惜敗。上位2選手に与えられる出場枠には手が届かなかった。

 他の3選手は1回戦敗退。75kg級の鶴巻宰(自衛隊)は2013年世界選手権74kg級5位のベリ・カーリ・スオミネン(フィンランド)に0-4で黒星。85kg級の角雅人(自衛隊)は昨年の欧州大会3位、地元のメテハン・バサール(トルコ)に0-1で敗れた。

 オリンピック連続出場を目指した98kg級の斎川哲克(栃木・足利工高教)は昨年のU-23欧州大会3位のフェリックス・バルダウフ(ノルウェー)に屈した。

 男子グレコローマンは昨年9月の世界選手権(米国)から始まったオリンピック予選のすべてを終了。日本は6階級中、59kg級の太田忍(ALSOK)と66kg級の井上智裕(三恵海運)の2選手のみがリオデジャネイロ・オリンピックに出場することになった。

 各選手の成績は下記の通り。


 ◎男子グレコローマン

 【75kg級】鶴巻宰(自衛隊)     25位=29選手出場

1回戦 ●[0-4]Veli-Karri Osvald Suominen(フィンランド)
 《試合経過》第1ピリオド、鶴巻は先にパッシーブを取られ、グラウンドの防御に回る。1度目のパッシーブは無失点で抑えたが、2度目のパッシーブを受けて1失点。グラウンドでもローリングを受けてしまい、さらに場外に押し出されて0-4で折り返す。第2ピリオド、鶴巻は組みついて投げ技を繰り出すが得点ならず。その後もスタンドから活路を見出そうとしたが、得点できずに終了のブザーを聞いた。


 【85kg級】角雅人(自衛隊)    17位=24選手出場

1回戦 ●[0-1]Metehan Basar(トルコ)
 《試合経過》2ピリオドを通じて両者ともテクニカルポイントはなし。第2ピリオドに角が2度目のパッシーブを受け、相手に1点が入って、これが決勝点となった。


 【98kg級】斎川哲克(栃木・足利工高教)    20位=22選手出場

1回戦 ●[0-3]Felix Baldauf(ノルウェー)
 《試合経過》第1ピリオドは1つずつパッシーブを取り合う。互いにグラウンドでは無得点。第2ピリオド、斎川は2度目のパッシーブを受けて1失点。グラウンドは守ってスタンドへ。4分40秒過ぎに、斎川はスタンドから攻め、場外際に相手を追い込むが、相手がカウンターでバックを奪って2失点。0-3で試合が終了した。


 【130kg級】園田新(拓大)    7位=17選手出場

3回戦 ●[2-3]Mihaly Deak-Bardos(ハンガリー)
 《試合経過》相手が41歳の選手とあって、園田は最初から全力でぶつかっていく。しかし、バッティングで相手が流血し、試合が何度もストップ。園田も注意を受ける。第2ピリオド、お互いに2度目のパッシーブを取って、1点ずつ獲得。後にパッシーブを取った園田がリードする展開になったが、その直後に3度目の頭突きを取られてしまい、2点コーションとなり1-3と逆転された。園田が3度目のパッシーブを取って1点返すが、反撃もそこまでとなり、2-3で試合終了。

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2回戦 ○[Tフォール、1:25=9-0]Luciano Del Rio(アルゼンチン)
 《試合経過》パッシーブを取ってグラウンドの攻撃権を得た園田が、ローリングを4度決めて8-0でテクニカルフォール勝ち。相手のセコンドが、1度目のアテンションでグラウンドを課したと主張してチャレンジを出すが、認められず、園田に1点。9-0とした。

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1回戦 BYE