※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
2年連続優勝でJOC杯受賞の藤波勇飛(山梨学院大)
同時に、この日行われたオリンピック世界予選第1戦(モンゴル)で65kg級の前田翔吾(クリナップ)が敗れ、世界予選最終戦(5月6~8日、トルコ)への出場が決まった。世界ジュニア選手権以上の舞台に挑む可能性も浮上。大きな勝負の年となることになった。
藤波は「勝つのは当然かな、とは思っていました。(この日の早い段階で世界予選への出場が決まり)ここで勝って、世界予選へ向けていい流れをつかめればな、と思いました」と話す。刺激材料を得ての大会となり、気持ちは乗っていたようだ。
■期待をエネルギーに変えてオリンピック出場枠獲りに挑む!
6試合を通じて無失点。6分間かかった試合はないという快勝続きの優勝だった。決勝は山梨学院大の同期生、61kg級全日本王者の乙黒圭祐との対戦となった。 決勝で同門選手相手に闘う藤波
この大会の優勝とは別に、オリンピックの世界予選へ挑むことになったが、シニアの国際大会にはまだ出場していないのが現実。世界の強豪が抜けた状況での闘いになるとはいえ、不安はあるはず。それでも、「4年前のロンドンでは金メダルを取っている階級(注=当時は66kg級)なので、しっかり出場枠を取ってきたい。せっかくのチャンス。若いので、伸び伸びやってきたい」と言う。
プレッシャーは「あとになって感じるかもしれないけど、今の段階ではさほど感じていません」とのこと。一方で、「プレッシャーをかけてもらうことをうれしく思うタイプなんです。多くの人に『おまえなら行ける』と言ってもらいたいです」と話し、期待をエネルギーに変えて出場枠獲得に挑む腹積もりだ。
世界ジュニア選手権の出場権を確保したうえで挑む勝負は、2週間後-。