※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
3位決定戦まで進んだものの、オリンピック出場枠に手が届かなかった岡太一(自衛隊)
85kg級の岡は2回戦からの登場で、ベネズエラ戦を勝った後、3回戦で昨年の世界選手権80kg級5位のアシュカト・ディルムカメドフ(カザフスタン)を撃破。オリンピックまで「あと1勝」となる準決勝まで駒を進めた。しかし2014年世界選手権7位のジャビド・ガムザトフ(ベラルーシ)に黒星。3位決定戦で前週の欧州予選に続いて出場してきたザカリアス・ベリー(スウェーデン)に敗れ、3位同士が闘うオリンピック出場決定戦まで勝ち上がれなかった。
98kg級の斎川は、初戦(2回戦)のギリシャ選手をテクニカルフォール勝ちで下すなど好スタートを切ったが、3回戦でオリンピック3大会連続出場を目指すダイゴロ・ティモンチニ(イタリア)に惜敗。敗者復活戦に回れなかった。全日本選手権2位の選手が引退を明らかにしているので、5月の最終予選(トルコ)にオリンピック2大会連続出場をかけることになりそう。
75kg級の屋比久翔平(日体大)は1回戦を勝ったものの2回戦で、130kg級の園田新(拓大)は初戦(2回戦)で黒星。園田は敗者復活戦に回ったが、そこでも敗れ、ともにオリンピック出場枠の獲得はならなかった。
各選手の成績は下記の通り。
◎男子グレコローマン
【75kg級】屋比久翔平(日体大) 10位=28選手出場
2回戦 ●[3-6]Juan Angel Escobar (メキシコ)
《試合経過》立ち上がり、屋比久はチョーク気味のがぶり返しを3度決められて6失点。4回目はチョークとみなされスタンドへ戻る。第2ピリオドは、屋比久がスタンドで攻勢に見えたが、グラウンドの攻撃権を奪うことができず、反撃は3点どまり。立ち上がりの大量失点が響く形で敗れた。
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1回戦 ○[Tフォール、1:39=8-0]Joseph Dominic Lopez Jr (グアム)
《試合経過》1分すぎにグラウンドの攻撃権を得た屋比久は、俵返しを決めて4点。その後も4点技を繰り出し、1分39秒、8-0でテクニカルフォール勝ち。
【85kg級】岡太一(自衛隊) 5位=23選手出場
3決戦 ●[0-2]Kristoffer Zakarias Berg(スウェーデン)
《試合経過》岡は序盤のスタンド戦で胴タックルや投げ技などを仕掛け、得点はならなかったがグラウンドの攻撃権を得た。しかしローリングを乗られて2失点。そのままのスコアで試合が進み、自滅による失点が決勝点となってオリンピック出場権を獲得することができなかった。
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準決勝 ●[0-4]Javid Hamzatau(ベラルーシ)
《試合経過》スタンドで押された岡は、グラウンドのディフェンスに回り、ローリングを受けて2失点。終盤にもバックポイントを奪われて2失点。0-4で敗れた。
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3回戦 ○[2-0]Askhat Dilmukhamedov(カザフスタン)
《試合経過》第1ピリオド、岡はグラウンドの防御をこらえ、その後、計3回のグラウンドの攻撃権を手に入れる。テクニカルポイントは獲得できなかったが、2回目と3回目のパッシブ時に1点ずつが加わり、2-0で勝った。
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2回戦 ○[2-0]Yorgen Jose Cova Pulido(ベネズエラ)
《試合経過》第1ピリオド、パッシブでグラウンドの攻撃権を得た岡。相手が腕をオープンしないため、コーションとなって2点をもらう。それが決勝点となり、2-0で勝った。
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1回戦 BYE
【98kg級】斎川哲克(栃木・足利工高教) 9位=22選手出場
3回戦 ●[1-2]Daigoro Timoncini(イタリア)
《試合経過》スタンドでは攻勢だった斎川。最初にパッシブでグラウンド攻撃権を得たが、得点ならず。第1ピリオドの後半にグランドの防御に回り、立ち上がったところで指の反則を取られて痛恨の2失点。終盤に1点を返したが及ばず敗れた。
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2回戦 ○[Tフォール、3:39=11-2]Spyridon Kountouratzis(ギリシャ)
《試合経過》第1ピリオド1分すぎ、斎川は相手のラッシュで場外に倒れ込んでしまい2失点。だが、その後は相手を引き落としてからバックに回る攻撃を繰り返し、バックポイントを積み重ねて11-2と9点差をつけた。
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1回戦 BYE
【130kg級】園田新(拓大) 10位=17選手出場
敗復戦 ●[フォール、1:18=0-4]Miloslav Yuriev Metodiev(ブルガリア)
《試合経過》第1ピリオド1分、胸を合わせたところでそり投げを決められてしまい、そのままフォールされた。
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2回戦 ●[2-7]Qiang Meng(中国)
《試合経過》園田はスタンドで押され、グラウンドの防御に回ったあと、ローリングで回されて2失点。後半もグラウンドから連続ローリングで4失点。終盤に2点を返したが、2-7で敗れた。
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1回戦 BYE